キャンピングカーをより快適に!ソーラーパネルは付けたほうが良い?
公開日:2022年7月15日- カテゴリー:
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キャンピングカーに必須の装備ではないものの、あると便利なのがソーラーパネルです。実際のところ、ソーラーパネルがあるのとないのとで電源管理にどれほどの差が出るのでしょうか。
今回は、キャンピングカーにおけるソーラーパネル事情についてご紹介します。
あると便利なソーラーパネル
太陽光を受けて発電することのできるソーラーパネルは、キャンピングカーにも装備することが可能です。キャンピングカーではさまざまな家電を使用するため、ソーラーパネルがあればそのための電力を確保することができます。
キャンピングカーではドライブの休憩中にソファで過ごしたり、夜はベッドで車中泊したりと車内で過ごす時間が多くなります。その間、エンジンを切ったまま電化製品を使用できるための装備がキャンピングカーには整えられています。
特に夜間は、車中泊が許可されている場所でもエンジンの点けっぱなしは禁止となっていることが多いため、電源は重要です。カーエアコンもエンジンを止めた状態では使えないため、エアコンを使いたい場合はオプションで装備することになります。
具体的な電源事情については次の項目にて詳しくご紹介しますが、キャンピングカーにおける電源は有限のため、切れないように注意しながら電化製品を使うことになります。そのため、ソーラーパネルは安心材料となるでしょう。
キャンピングカーにおける電源事情
キャンピングカーの停車中に電化製品を使用する際には、以下のようなポイントを押さえておく必要があります。
基本はサブバッテリー
キャンピングカーでは、車体にもともと搭載されているバッテリーをメインバッテリーとし、「サブバッテリー」を別で搭載するのが基本です。
エンジンを切った状態でメインバッテリーを使用し続けるとバッテリー上がりの危険がありますが、サブバッテリーはエンジンを切っていても使用できるため、スマホの充電などで使うモバイルバッテリーと似たような感覚で使用できます。
サブバッテリーにも製品によって容量に違いがあり、電化製品をより多く使用したい場合は大きなサブバッテリーを搭載します。また、2つ、3つと増やしていくことも可能です。
サブバッテリーは走行中にメインバッテリーから充電することから、12VのDC電源になります。これを100Vの電化製品に使うためには電圧を変換する必要があり、そのために使うのがインバーターです。インバーターにも製品によって変換効率が変わります。
サブバッテリーとインバーターを両方搭載することで、キャンピングカー内で電化製品を使えるようになります。
電気の節約が必要
一方、サブバッテリーとインバーターがあれば安心かというとそうではなく、キャンピングカーでは基本的に残りの電力を気にしながら電化製品を使うことになります。
サブバッテリーを満充電しても、電化製品の使い方によっては1日と保たないこともあり、夜寝ている間にエアコンが切れてしまうといったこともありえます。
特に電力を消費する家電としては、電子レンジやエアコンが挙げられます。電子レンジは無闇には使わないようにし、エアコンは使い始めが最も電力を消費するため基本的には点けっぱなしにすると良いでしょう。
外部電源から給電も可能
サブバッテリーは走行中にメインバッテリーから充電しますが、外部電源から給電することも可能です。RVパークやオートキャンプ場では電源を利用できることがあるため、行き先選びの際には電源が利用できるかどうかもチェックしましょう。
なお、ほとんどの場合電源の利用は有料です。
外部から給電できれば、夜間の電源の心配はなく、次の日もサブバッテリーを満充電で出発できるため、旅行中の安心感が大きく増します。
ソーラーパネルや発電機で補う
外部給電を前提としない場合は、メインバッテリーからの充電の足しとしてソーラーパネルや発電機を使用できます。
ソーラーパネルは製品の発電効率やパネルの面積にもよりますが、搭載すれば絶対に安心とまでは言えないまでも、電化製品を使える時間は大きく増します。
ただし、天候に左右される点は留意しておかなければなりません。また、木陰などでも発電効率に影響があります。
発電機はソーラーパネルのように天候に左右されない点がメリットです。一方でガソリンを使うこと、音が大きいためキャンプ場などでは暗くなる前に使うことなどに注意が必要です。
広がりを見せる「オフグリッドカー」
自動車にソーラーパネルを搭載するという点で近年注目を集め始めているのが、「オフグリッドカー」です。
オフグリッドとは「電源から切り離された」状態を指す言葉で、オフグリッドカーというと車が電源から独立して稼働できるものを指します。そのためにはソーラーシステムが欠かせません。
キャンピングカーの中にもオフグリッドを押し出したモデルが登場しており、発電効率の良いソーラーパネルや性能の良いサブバッテリーを搭載しています。
またキャンピングカーに限定されず、車中泊ができるベッドや便利なキッチンは搭載していなくても、電源から切り離して使えるようになっていればオフグリッドカーと呼ばれます。例えば、企業が多様な働き方のために導入するオフィスカーも、オフグリッド仕様にすることが可能です。
ソーラーパネルを搭載できるキャンピングカーの例
ソーラーパネルを設置するには、購入時にオプションで設定することになります。ここでは、ソーラーパネルをオプションとして設定できるいくつかのキャンピングカーについてご紹介します。
ナッツRV「ネオクレソン」
ネオクレソンは、ナッツRVが手掛けるキャブコンタイプのキャンピングカーです。3人まで寝られる大きなバンクベッドや木目調のインテリアが特徴で、大人数でも余裕をもって過ごせます。
電源周りでは、サブバッテリーや1,500Wインバーター、外部充電機能の他に、ソーラーパネルを設置可能。走行充電も組み合わせることで、電力不足をほとんど気にせずに過ごせます。
他にも、常設2段ベッドやさまざまなレイアウトで使えるダイネット、トイレとしても使えるマルチルームなどが特徴です。
バンテック「コルドバンクス」
コルドバンクスは、同じくナッツRVが手掛ける大型のキャンピングカーです。常設2段ベッドや大きなバンクベッド、レイアウト自由なダイネット、充実の家電などはネオクレソンと同様であり、オプションも豊富です。
もちろんソーラーパネルも設置可能であり、大容量のサブバッテリーを組み合わせて大人数にも耐えうる電源システムを構築できます。ルーフベントを付ければ、エアコンの省電力にもなります。
インディアナ・RV「クナウス ホリデー」
クナウスホリデーは、インディアナ・RVが手掛けるキャンピングトレーラーです。キャンピングトレーラーは牽引して使うトレーラータイプで、機能はキャンピングカーでありながらヘッド車と切り離せる点が特徴です。
クナウスホリデーは牽引免許が必要な大きなキャンピングトレーラーであり、ソーラーパネルを始めとしたオプションも充実しています。トレーラーのため走行充電は使えませんが、外部充電も組み合わせることでオフグリッド環境も作れるでしょう。
車内は広々と作られており、マルチルームではトイレとシャワースペースを設置することもできます。
電源周りはよく考えよう
ソーラーパネルはなくてもキャンピングカーで過ごすのに大きな問題はないものの、車内で過ごす時間が長い場合は電源に物足りなさを感じることもあります。
電源周りは後から強化することもできますが、実際に使い始めてから不便を感じないよう、購入前によく検討するようにしましょう。
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