【キャンピングカーの車検】費用や期間、基準まで詳しく解説
公開日:2023年2月10日 2024年6月7日 更新- カテゴリー:
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車を所持する上で重要となるのが、定期的に受ける車検です。維持費や車の安全性に関わってくる車検は、どの程度の費用がかかり、何年ごとに受けるのでしょうか。また、キャンピングカーの場合は通常の車と違いがあるのでしょうか。
今回は、前半で自動車全般の車検費用や車検内容について、解説し、後半にてキャンピングカーにおける車検についてご紹介します。
自動車の車検期間・車検費用について
まずは、自動車全体の車検についてご紹介します。
車検は「自動車継続検査」の略称で、名前のとおり、継続して受ける検査になります。法律にて受けることが義務付けられている法定検査であり、定められた車検を受けていない車は走行してはいけません。
車検の有効期限は、フロントガラスの上部にステッカーとして貼られます。
自家用車の車検は初回3年、以降2年ごと
車検を受けるタイミングは、車の種類によって決められています。
一般の家庭で使われる乗用車は、軽自動車ふくめ、初回は新車登録から3年後、以降は2年ごとに車検を受けます。
同じく、排気量250ccを超える二輪車も初回3年、以降2年ごとです。
同じ普通自動車でも、タクシーなどの運送事業用であれば初回1年、以降1年ごととなり、レンタカーでは初回2年、以降1年ごととなります。
自家用車では普通自動車と軽自動車の車検期間は同じですが、レンタカーの場合、軽自動車は初回2年、以降2年ごととなります。
他にもキャンピングカーなど車の種類ごとに細かく決められていますが、自家用車であれば基本的に初回3年、以降2年ごとと覚えておくと良いでしょう。
車検では車全体を検査する
車検では、その車が公道を安全に走行できる状態かどうかを検査します。普通自動車もキャンピングカーもレンタカーも、車検をクリアしなければ公道を走ることができません。
車検ではまず、車検証とその車両が同一かどうかをエンジンに書かれている番号などで確認します。
検査内容は例えば、タイヤ、ガラス、各種メーター、ライト関連など多岐に渡ります。基本的には車のすべてを検査されると考えて良いでしょう。
車検と同時に法定24ヶ月点検を行う
車検とは切っても切り離せないのが、法定24ヶ月点検です。法律で受けることが義務付けられており、自家用車の場合は車検と同時に受けることになります。
車検は車が安全に走行できるかを見る検査であり、パーツが多少摩耗していても条件をクリアしていれば交換などは行いません。
一方、24ヶ月点検では摩耗したパーツなどの交換も行われます。結果的に、車検のタイミングで自動車は念入りの点検や整備を受けることになります。
費用は「法定費用」と「車検基本料金」
車検費用については、「法定費用」と「車検基本料金」の2つに分かれています。
法定費用は法律によって定められており、原則、どこで受けても同じ費用がかかります。
法定費用の内訳は、「自動車重量税」「印紙代・証紙代」「その他費用」の3つです。
印紙代・証紙代(継続の場合)は、普通自動車で2,300円、軽自動車で2,200円です。
自動車重量税は、車の重量によって下記のように定められています。また、環境に配慮したエコカーであれば大幅な減税を受けることができます。
重量・車種 | エコカー | エコカー(本則税率) | エコカー外 | エコカー外 | エコカー外 |
右以外 | 13年経過 | 18年経過 | |||
0.5t | 免税 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
~1t | 免税 | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
~1.5t | 免税 | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
~2t | 免税 | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
~2.5t | 免税 | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
~3t | 免税 | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
軽自動車 | 免税 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
以上のことから、法定費用はおおむね以下のようになります。
- 軽自動車:2~3万円程度
- 「0.5~1t」の小型乗用車(コンパクトカーなど):2~4万円程度
- 「~1.5t」の中型乗用車(プリウスなど):2~7万円程度
- 「~2t」の大型乗用車(フォレスターなどミドルSUV):2~7万円程度
- 「~2.5t」の特大乗用車(アルファードなど):2~8万円程度
車検基本料金は、それぞれの整備工場へ支払う点検・整備費用です。そのためどの整備工場で車検を受けるかによって変わります。
また、車検・24ヶ月点検の結果、交換・修理したほうが良い箇所が見つかった場合、その費用も上乗せされていきます。車検に通る最低限の整備に留めることもできますが、より安全性や快適性を高める整備を提案されることもあります。
キャンピングカーの車検には独自の基準がある
一般的な自家用車の車検費用や内容はここまでご紹介したとおりですが、キャンピングカーになるとどのような違いがあるでしょうか。
キャンピングカーと言っても、法律上どの種類に分類されるかはモデルによって変わります。一般的にキャンピングカーは8ナンバーに分類されることが多いですが、3ナンバーや5ナンバーのものもあります。
法律上の分類以外の違いは基本的にありませんが、キャンピングカーは車内に多くの家具を備えていることから点検項目は多くなります。また、購入時に独自のカスタマイズを施している場合は、車検の要件を通るかについて注意する必要があります。
キャンピングカーの車検期間・車検代・車検内容
ここからは、キャンピングカーの車検内容について詳しくご紹介します。
ナンバーにより車検内容が異なる
キャンピングカーは法律上の分類ではなく、キャンピングカーとして販売されているモデルの中でもいくつかのナンバーに分かれます。
多くのキャンピングカーが該当するのが、8から始まる「8ナンバー」です。キャブコン以上の大型のタイプは原則すべて、中型のバンコンタイプもモデルによっては8ナンバーに該当します。
8ナンバーは法律上は「特種用途自動車」に分類され、その中でもキャンピングカーは「特種な用途に専ら使用される自動車」として捉えられます。
その他、キャンピングカーが該当するナンバーとしては普通自動車が該当する3ナンバー、軽自動車などが該当する5ナンバー、7ナンバーなどがあります。これらのナンバーに該当する場合は、前半にてご紹介した自動車の車検と内容は一緒になります。
大きさや設備などさまざまな種類があるキャンピングカーは、自分のスタイルに合ったものを選びたいですよね。こちらの記事ではキャンピングカーの選び方について詳しくご紹介していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。
8ナンバーなら車検は初回から2年ごと
8ナンバーの特種用途自動車に該当するキャンピングカーは、普通自動車や軽自動車とは違い、初回2年、それ以降も同じく2年ごとに車検を受けます。
なお、キャンピングカーを長く使い続けるためには、法定12ヶ月点検や6ヶ月点検なども積極的に受けるのがおすすめです。
なおフジカーズジャパンでは、こうした法定点検とは違いますが、日々の点検・整備におすすめの「メンテナンスショップ」のサービスをご提供しています。詳しくは以下からご覧ください。
自分でできるメンテナンスの代表といえば洗車ですよね。正しい洗車でキャンピングカーを長持ちさせましょう!こちらの記事ではキャンピングカーの洗車方法について詳しくご紹介していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。
「キャンピングカーはどう洗う?洗車時の注意点や洗い方をご紹介」
車検では構造用件をチェックする
キャンピングカーの車検でも一般的な自動車と同様、基本的には車全体を点検して安全に走行できるかどうかを確認します。
8ナンバーのキャンピングカーの場合は、これに合わせて特種用途自動車として登録可能かどうかの構造要件を確認します。構造要件には、例えば以下のようなものがあります。
・規定のサイズの就寝設備が設置され、車内に固定されていること
・就寝定員は乗車定員の3分の1以上(乗車定員2人以下の場合は1人以上)
・10リットル以上の貯水能力がある水道設備を有していること
・調理が可能な炊事設備が備えられていること
参考:国土交通省
このような要件を外れていると、車検に通ることはできません。基本的には設備に関する内容のため、新車登録時に問題なければそのまま通る内容ではありますが、カスタマイズしたい場合には注意が必要です。
8ナンバーは重量税が割安
キャンピングカーも一般的な自動車と同様に、法定費用と車検基本料金に分けられます。
キャンピングカーが8ナンバー登録されている場合、法定費用のうち自動車重量税が割安となります。これは特種用途自動車が厳格な条件をクリアした上で税制上の優遇を受けるためで、多くの場合、キャンピングカーの車検法定費用は普通自動車に比べて安くなります。
この値段に合わせて、整備工場ごとの車検基本料金がかかります。
キャンピングカーの車検については整備工場に確認しよう
ここまで、自動車全般の車検費用、キャンピングカーの車検費用について概要をご紹介しました。具体的な費用は整備工場によって、また地域によっても変わるため、事前に気になる場合は車検を依頼しようと考えている整備工場に確認するのがおすすめです。
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