輸入車の魅力は?国産とは違うキャンピングカーの特徴
公開日:2023年3月10日 2023年11月22日 更新- カテゴリー:
目次
キャンピングカーを購入したいと思ったときに、国産車ではなかなか好みのものに出会えないこともあります。そんなときは、海外から輸入したキャンピングカーの中から探してみるのはいかがでしょうか?
今回は、主にヨーロッパ産に焦点を当て、キャンピングカーの輸入車についてご紹介します。
輸入キャンピングカーは何が違う?
ヨーロッパからの輸入車は、国産のキャンピングカーと比べると主に以下の4点の違いが挙げられます。
文化が違う
当たり前のことかもしれませんが、ヨーロッパと日本では多くの点で文化の違いがあるため、キャンピングカーにもその違いが現れてきます。
分かりやすい点でいえば、ヨーロッパは日本と違い車線が右側走行のため、運転席は左側にあり、後方のエントランスは右側にあります。
一方で、輸入キャンピングカーの中には日本仕様の右ハンドルにカスタムして販売しているモデルもあります。
また、ヨーロッパでは国境を比較的容易に移動できることから、広い土地をキャンピングカーで旅する文化があり、キャンピングカー車内で生活に関する多くのことが完結するように装備が考えられています。
一方国産車では、バスルームを備えたモデルがほとんどないなど、機能を効率良く省略するようにデザインされています。
大きさが違う
国産車と比べると、輸入キャンピングカーは車体サイズが大きい傾向にあります。
バンコンと呼ばれる、商用バンの中身を架装したタイプのキャンピングカーでも日本のものより大きいことがほとんどのため、道路の走行や駐車場の確保について留意しておく必要があります。
走りが違う
ヨーロッパのキャンピングカーは長い距離を走ることを想定しており、多くのモデルが力強い走りを実現しています。また、ほとんどがディーゼルエンジンを採用しており、燃費についても国産車より安くなることがあります。
ベース車が違う
キャンピングカーを作る際のベースとなる車も当然異なるため、そこからどう作り上げていくかも変わってきます。ベース車の特徴については、次の項目にて詳しくご紹介します。
輸入車のキャンピングカーのベースとなる車
ベース車とは、キャンピングカーを作る際に元となる車のことです、各キャンピングカービルダーは、既存の車からアイディアを凝らしたモデルを作っていきます。
例えば、日本のバンコンの多くはトヨタ・ハイエースをベースに作られています。
フィアット・デュカト
ヨーロッパ産のキャンピングカーのベース車として特に多いのが、イタリアのフィアット社のデュカトという商用バンです。バンではありますが、運転席より後ろの部分はカットされ、専用のシェルを架装した大きなキャンピングカーに仕上げられることがほとんどです。
デュカトがベース車として選ばれている理由の1つに、エンジン性能の高さがあります。商用車で長い距離を走ることを想定したエンジンが搭載されており、キャンピングカーとして重量が増しても力強い走りを実現できます。
前輪駆動(FF)であることもポイントで、重要な部分が前に集まっていることから架装の自由度が高く、大きさもさまざまなキャンピングカーが作られています。
ヨーロッパキャンピングカーにおけるデュカトのシェアが非常に大きいため、各ビルダーは内装のディテールや機能性で差別化を図っています。輸入キャンピングカーを検討する際はこのあたりが選ぶポイントとなるでしょう。
ベンツ・スプリンター
ドイツの高級車メーカーとして知られているベンツですが、キャンピングカーのベース車としても選ばれています。
代表的なのが、デュカトと同じ商用バンであるスプリンターです。
スプリンターは大型の商用バンで、もともと多くの荷物を運べる特徴があります。そのため、日本でいうバンコンからキャブコンまでさまざまなタイプのキャンピングカーに架装されています。
他には、ベンツのミニバンである「Vクラス」をベンツ自身がキャンピングカー仕様にした「V 220 d Marco Polo HORIZON」という車もあります。
フォード・トランジット
アメリカの自動車メーカーとして日本でも知られているフォードですが、フォードのフルサイズバン・トランジットはヨーロッパで長い販売実績があり、キャンピングカーのベース車としても採用されています。
トランジットはフルサイズバンというだけあって大型であり、特に大型のキャンピングカーを作るのに向いています。例えば、ドイツの老舗ビルダーであるハイマーがトランジットを用いたキャンピングカーを製造しています。
牽引して走る「キャンピングトレーラー」
ベース車のトピックからは少し変わりますが、ヨーロッパのキャンピングカーにはヘッド車で牽引するトレーラータイプも豊富です。国産のキャンピングトレーラーはほとんどないため、トレーラータイプが欲しい場合は輸入車から選ぶことが多いでしょう。
トレーラータイプであれば小型のモデルも多く、牽引免許不要のものを選ぶこともできます。
高級キャンピングカーの特徴と価格についてはこちらの記事もご参考ください。
高級キャンピングカーは便利でラグジュアリー!特徴や価格について解説
最新の輸入キャンピングカーをご紹介
ここでは、輸入キャンピングカーの中から最新のモデルを3つご紹介します。
モービルヴェッタ「K Yacht Tekno Line 86」
イタリアのビルダーであるモービルヴェッタが手掛ける「K Yacht Tekno Line 86」は、運転席より後ろの部分をほとんど専用の仕様にした「セミフルコン」タイプの大型高級キャンピングカーです。前モデルの「K Yacht Tekno Line 89」より全長・全高が伸び、全長7,510mm、全高3,050mmの巨大なボディに機能性を詰め込んだモデルとなっています。
K Yacht Tekno Line 86の乗車人数は4人、就寝人数も4人であり、高級感のあるインテリアや広いベッドルーム、キッチン、マルチルームなどを家族などでゆったりと使えます。K Yacht Tekno Line 86はフジカーズジャパンが正規代理店として輸入しており、日本に向けた右ハンドル仕様が標準となっています。
K Yacht Tekno Line 86について詳しくはこちら
ローラーチーム「ZEFIRO 284TL」
同じくイタリアのビルダーであるローラーチームが手掛けた「ZEFIRO 284TL」は、高級感と実用性を兼ね備えた大型高級キャンピングカーです。インテリアに高級感があるだけでなく、リビングスペースや通路、マルチスペースなどが機能的に作られており、長期間の旅行でも快適に過ごせます。
乗車人数は5人、就寝人数も5人です。
エースキャラバンズ「エースワン 330 DL Jエディション」
スペインのビルダーであるエースキャラバンズの「エースワン 330 DL」は、牽引免許不要でも運転できる小型のキャンピングトレーラーです。トレーラータイプとしては小型ですが、自走機能がないこと・軽量で高品質な素材を使用していることから車内は広々としており、家族でくつろげます。
Jエディションはフジカーズジャパンが正規代理店として輸入しているもので、左エントランスなど日本仕様にカスタムされています。
輸入キャンピングカーを検討する際に気をつけること
ここまで主にヨーロッパのキャンピングカーの特徴をご紹介してきましたが、輸入車を検討する際には以下のポイントに注意してください。
自身が扱えるサイズかどうか
上記でもご紹介したように、ヨーロッパのキャンピングカーは大型のモデルが多く、日本の道路は走りにくいことがあります。また、普段置いておく駐車場や出先での駐車場探しにも苦労するかもしれません。
もちろん、自身が運転できるかどうかも重要です。
メンテナンスは十分に行えるか
輸入車は国産車に比べると、部品を入手しづらく、メンテナンスを行ってもらえる場所も少なくなっています。自身の環境では十分なメンテナンスが受けられるか、事前によく確認しましょう。ある程度キャンピングカーを自分で触れるようになっていると、維持管理がしやすくなるかもしれません。
サイズも合わせて、輸入車を取り扱っている販売店などによく相談するのがおすすめです。
自分の納得する1台を見つけよう
輸入車の魅力は、文化や歴史が違うために、国産車とはまったく違った特徴の車を見つけられる点にあります。国内で輸入キャンピングカーに乗るには注意点もありますが、これに乗りたいという納得の1台を探すためにはぜひ輸入車にも目を向けてみてください。
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