キャンピングカーに換気扇は必要?換気扇の機能と使い方
公開日:2023年8月18日- カテゴリー:
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キャンピングカーの設備やアイテムの中で、つけるべきか迷っている人が多いのは「換気扇」ではないでしょうか。冷暖房やカーテンなどと比べると、なくても過ごせそうな気がしてしまいますよね。
ですが、換気扇はぜひキャンピングカーにつけてほしいアイテムの一つです。
ビルダーへの発注時にはつけず、車中泊を始めてから「つければよかった」と後悔している現役キャンピングカーオーナーがとても多いのが、この換気扇なのです。
今回の記事では、換気扇の役割や種類、注意点や使い方など、様々な内容をわかりやすくまとめています。
快適な車中泊のためにも、ぜひ目を通してみて下さいね。
キャンピングカーに換気扇は必要?
最初に、キャンピングカーの換気扇の役割やメリットについて解説します。
換気扇の役割【1】車内の温度調節
キャンピングカーの換気扇には、車内の空気を外に出す「排気」と、外の空気を車内に取り込む「吸気」という2通りの機能があります。
外の気温が涼しいエリアでは、窓を開けるだけでもぐんと車内が快適になります。ですが、防犯のためにも、夜間にはやはりすべての窓やドアを施錠するのが基本です。ですが、そうすると車内はまた一気に蒸し暑くなってしまいます。
車中泊でよくあるこの状況で活躍するのが、換気扇です。車内に空気がこもって寝苦しいときでも、換気扇を回しておくだけでずいぶん過ごしやすくなります。
ちなみに、換気扇はあくまでも外と同じ程度まで涼しくできる程度で、それ以下の温度まで下げることはできません。車内を外よりも涼しくするためにはエアコンが必要です。
換気扇の役割【2】車内の換気
キャンピングカーは、環境や時間帯によってはすべての窓を閉め切るため、臭いがそのまま染みついてしまうことがあります。特に、車中泊の場合はソファやベッドといった布が多いのでなおさらです。
そんなときは、換気扇ですばやく車内の空気を入れ替えましょう。
また、キャンピングカーの車内は狭く、気密性が高いので、一酸化炭素中毒が起こりやすい環境です。一酸化炭素中毒の症状は自覚しにくく、頭痛や眩暈などを感じたときにはすでに重症化しているという怖さがあります。
一人での車中泊を予定している場合は、特に注意する必要があります。
それ以外にも、子どもやペットと車中泊する予定の場合は、換気扇を設置することをおすすめします。夏場や冬場など、窓を開けると車内温度に影響してしまう季節でも安心して換気できます。
キャンピングカーの換気扇 主な3種類を紹介
キャンピングカーで主に使われる換気扇は、「ベンチレーター」「マックスファン」「ファンタスティックベント」の3種類です。
ここでは、それぞれの違いやメリット・デメリットなどを解説します。
キャンピングカーの換気扇【1】ベンチレーター
「ベンチレーター」は、キャンピングカーの天井部分に穴を開けて取り付ける換気扇です。車種によっては標準装備になっていることもあります。そうではない場合は、注文時にビルダーからつけるかどうかを聞かれるのが一般的です。
ベンチレーターのメリットは、吸気と排気で効率よく換気ができることです。外は涼しく、車内には熱がこもっているときには、車内温度をすぐに外の気温と同程度まで下げられます。
デメリットは、開閉式のため、雨天時に使うと雨が入り込んでしまうことです。ベンチレーターには、マックスファンやファンタスティックベントのようなカバーがないことが原因です。
もう一つのデメリットは、カバーがないため、日差しがそのまま車内に入り込んできてしまうことです。ベンチレーター専用のシェードが販売されているので、気になる人はそれを取り付けることをおすすめします。
また、車高が高くなってしまうことにも要注意です。都会の立体駐車場や屋上駐車場など、高さ制限のある場所では十分に注意しましょう。
キャンピングカーの換気扇【2】マックスファン
「マックスファン」は、ベンチレーターをより高性能にしたアイテムです。現時点では最も使い勝手がよく、多くの現役キャンピングカーオーナーに選ばれています。
マックスファンも、キャンピングカーの屋根部分に取り付けます。カバーがついており、その裏側に排気口があるので、雨天時に使っても雨が入り込むことはありません。
また、排気能力もベンチレーターより高いため、常に新鮮な空気で過ごせます。
キャンピングカーの換気扇【3】ファンタスティックベント
「ファンタスティックベント」も、他の2種類と同じように屋根に取り付けます。機能はほとんどマックスファンと変わらないので、使っている人はそれほど多くありません。
ファンタスティックベントは雪が積もってもカバーが上がるので、降雪地帯でキャンピングカーを使う場合には比較的おすすめです。
ですが、標準装備ではファンを覆うカバーがついていないので、雨天時でも使えるようにするためには、オプションとして取り付ける必要があります。
キャンピングカーの換気扇にはメンテナンスが必要
キャンピングカーの換気扇は、基本的には天井をカットし、そこにマックスファンやベンチレーターなどを取り付けます。
換気扇と車体の隙間はシリコンのコーキング材で埋めてありますが、その寿命は約3年です。縮んで隙間ができると、そこから雨漏りが起きてしまいます。
コーキングのメンテナンスは、基本的にはビルダーならどこでも引き受けてくれます。DIYが得意な人であれば、自分で修理するのもおすすめです。
とても便利なキャンピングカーの換気扇ですが、「メンテナンスも必要」ということだけは覚えておきましょう。
キャンピングカーの換気扇を実際に使ってみよう!
キャンピングカーの換気扇3種類は、基本的な使い方がほとんど同じです。ここでは、特にユーザーの多いマックスファンについて解説します。
(1)ノブをグルグルと回し、本体のカバーを開ける。完全に開き切ったらロックする。
(2)ON/OFFのボタンを押す。
(3)風量調整や、吸気/排気の切り替えを行う。これらのボタンは、ON/OFFのすぐ近くにあることが一般的です。
マックスファンは、カバーがしっかり閉じた状態か、あるいは完全に開いた状態のどちらかで使うようにして下さい。カバーが開き切っていない状態で電源を入れると、故障の原因になってしまいます。
まとめ:キャンピングカーには快適で安全な換気扇がベスト
キャンピングカーの換気扇は、ぜひ取り付けてほしいアイテムの一つです。
キャンピングカー製作業者であるビルダーに注文する場合、取り付けるかどうか先方から提案されるでしょう。車種によっては標準装備の場合もあります。
ビルダーはキャンピングカー製作のプロなので、車種や走行エリアなどに適した換気扇の種類を相談してみるのもおすすめです。
換気扇の最大の役割は、「車内の換気」と「温度調節」です。
キャンピングカーの車内は気密性が高いので、窓を閉め切っていると空気がこもり、最悪の場合は一酸化炭素中毒になってしまうこともあります。
夏場や冬場、夜間など、窓を開けずに換気するためには、換気扇がベストです。
あくまでも換気するためのものなので、車内の温度を外の気温よりも下げることはできません。大半のキャンピングカーにエアコンが取り付けてあるのは、このためでもあります。
キャンピングカーの換気扇は、約3年ごとのメンテナンスさえすれば長く使い続けられます。換気扇を使うことで、ぜひ過ごしやすく安全な車中泊の旅を実現しましょう。
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