徹底分析!キャンピングカーにシャワーは必要か?
公開日:2020年7月3日 2024年9月19日 更新- カテゴリー:
目次
キャンピングカーならではの設備のひとつに、シャワーがあります。シャワーがあればキャンピングカー内で入浴などができて便利ですが、人によってはまったく使わないこともあるため、事前によく考えて付けるかどうか決めることが大切です。
今回は、キャンピングカーにおけるシャワーのメリット・デメリットや、基本的な使い方、おすすめ車種などについてご紹介します。
キャンピングカーにシャワーは必要?
シャワー付きのキャンピングカーを購入することで、どのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。
シャワーがあるメリット
キャンピングカーにシャワーを付けるメリットのひとつは、1泊以上の旅行に出かける際、行動の自由度が上がる点です。
シャワーがなければ銭湯などの入浴施設を利用することになりますが、施設は利用時間が決まっているうえに、旅行の目的地によっては入浴施設に立ち寄るだけで時間のロスになることもあります。
キャンピングカーにシャワーがあれば好きなタイミングでお風呂に入れるため、時間を有効活用することが可能です。
お湯を使用できる点も、大きなメリットです。入浴にはもちろん、調理や洗顔、洗い物をする場合にもお湯が使えるので、旅行の端々で快適さを実感できます。
なお、入浴はしないけどお湯は使いたいという場合は、小型の温水器を使うという選択肢もあります。
スポーツやアクティビティを多く楽しみたい方には、すぐに汗を流せる点もメリットとなります。疲れをしっかり取るために入浴施設を利用するにしても、汗をかいたあとに一度シャワーで洗い流せると車内で快適に過ごすことができます。また、ドロが付いた靴底や道具などをサッと洗い流すことも可能です。
シャワーがあるデメリット
シャワーがある場合には、メンテナンスが必要な点がデメリットとなります。ボイラーの石灰成分が凝固しないように普段は水をしっかり抜いておくなどのメンテナンスを怠ると、故障が早まってしまう可能性があります。
また、給排水のタイミングが限られる点もデメリットです。旅行の途中で水を補給しなければならないときには、ガソリンスタンドやキャンプ場などを探す必要があります。なかなか見つからない場合は、お風呂だけでなくシンクで使うための水についても我慢するか節約する必要が出てきます。なお、使ったあとの排水については、公共の場所では捨てず、ダンプステーションなど許可された場所か自宅でする必要があります。このような処理を面倒に思う場合は、最初からシャワーを搭載せず、お風呂は入浴施設を利用するほうが良いでしょう。
シャワー付きのキャンピングカーが減っている理由
キャンピングカーのシャワーにはメリットもデメリットもあり、人によって必要かどうかは変わります。一方で、シャワー設備のあるキャンピングカーは、全体でみれば減少傾向にあると言われています。
コンパクト型が主流になっているため
シャワー付きキャンピングカーが減少している理由として、日本ではコンパクトなキャンピングカーが多く選ばれているという点が挙げられます。
例えばアメリカでは家をまるごと運ぶようなモーターホームと呼ばれるタイプが多く選ばれていますが、土地や道路の狭い日本ではバンコンやキャブコンが主流となっています。キャブコンであればシャワールームを付けることも可能ですが、バンコンでは難しいでしょう。
コンパクトなキャンピングカーの魅力については以下の記事でご紹介しているので、気になる方は併せてご覧ください。
日常使いにもできる!コンパクトなキャンピングカーの魅力
入浴施設が充実しているため
全国各地に入浴施設が存在していることも、シャワー付きキャンピングカーが減少している理由として挙げられます。
オートキャンプ場やRVパークに入浴施設が隣接していることも多く、大規模な駐車場を備えた日帰り温泉を利用することもできます。また、ホテルや旅館の温泉でも日帰り入浴を利用することが可能です。
このように日本には入浴施設が充実しているため、シャワーはキャンピングカーにおいて必須の設備とは言えません。
温泉が利用できるオートキャンプ場やRVパークについては以下の記事でご紹介しているので、気になる方は併せてご覧ください。
キャンピングカーで温泉へ!おすすめキャンプ場やRVパークをご紹介
シャワーを付けるかは利用目的によって判断しよう
キャンピングカーを購入する際、シャワーを付けるかどうかは自身がどのような使い方をしたいかで判断しましょう。例えば、以下のような判断基準があります。
シャワーなしでも良い場合
多くのオートキャンプ場では、入浴施設の利用が可能です。そのため、家族とのオートキャンプなどであればシャワーはなくても問題ないでしょう。アクティビティや観光で予定をぎっしり埋めているのではなくゆったりとキャンプを楽しみたい場合は、近くの温泉施設へ出かけることも良い選択肢となります。
1泊の旅行がほとんどになる場合も、シャワーはなくても困ることは少ないでしょう。1晩だけなら入浴施設を探すことは難しくなく、旅の疲れは家のお風呂で流すことができます。
シャワー付きがおすすめの場合
アウトドアスポーツを楽しみたい場合は、シャワーがあると便利なケースが多くあります。アウトドアスポーツを楽しむ場合、近くに入浴施設がないことが多いためです。
また、アウトドアスポーツを楽しんだあとに入浴施設へ向かうにしても、キャンピングカーへ乗り込む際にシャワーでサッと汗を流せると快適さが違います。同じ水を浴びる目的でも、バケツなどで頭から水をかぶるよりシャワーのほうが節水になるというメリットもあります。
小さいキャンピングカーを使いたい場合
シャワーが利用できるかどうかでキャンピングカーやオプション内容を選ぶのも良いですが、キャンピングカー選びにおいては総合的な使い勝手が重要です。
例えば、1人で釣りやキャンプなどのアクティビティに出かけることが多いのであれば、シャワールームを設置できるような大きいキャンピングカーは必要なく、小型の軽キャンパーがぴったりということもあります。お風呂に入りたいときは入浴施設を探す必要がありますが、その他の要素のほうが重要であれば、トレードオフと理解した上で機能の取捨選択をするのがおすすめです。
知っておきたいキャンピングカーのシャワーの使い方
キャンピングカーに付けるシャワーは、家のシャワーと使い勝手が同じというわけではありません。シャワー付きを検討する場合は、使い方について把握しておきましょう。
1回の給水で何分使える?
キャンピングカーでシャワーを使用する際には、給水タンクとボイラータンクに貯めた水を使い、使い終わった水を排水タンクに流していきます。キャンピングカーによってこれらのタンクのサイズに上限があるため、何Lのタンクを積むかで使える量は変わってきます。
キャンピングカーの車種や水の使い方によって変わりますが、1回の給水で水を使える時間は小さいタイプで約10分、大きいタイプで約30分です。
温度と水圧は?
シャワーの水は給水タンクに入った水とボイラータンクに入った熱湯を合わせて使うため、十分に温かいお湯を使うことができます。
水圧は、タンクの大きさに限りがあることから家のシャワーと比べると弱いと言えます。家と同じようにしっかり入浴できるわけではないため、その点は理解して使う必要があります。
給水と排水方法は?
旅行の途中で給水したい場合には、ガソリンスタンドで給油する際に給水もしてもらうか、キャンプ場や公園の水道から給水します。
使った水の排水はダンプステーションなど決められた場所で行い、公園のトイレなど公共の場所で捨ててはいけません。
おすすめのシャワー付きキャンピングカー
ここからは、シャワー設備の付いたおすすめのキャンピングカーについてご紹介します。
ZEFIRO 285TL
イタリアのキャンピングカービルダー「ローラーチーム」が手掛けている「ZEFIRO 285TL」は、比較的大きな車体を持つキャブコンタイプのキャンピングカーで、洗練されたデザインにより非日常的な旅行を楽しめるように設計されています。シャワールームは標準で付いており、使い勝手が良く衛生的に使用できるように配慮されています。
ZEFIRO 285TLの詳しいことについては、こちらのページをご覧ください。
565LD
スペインのキャンピングカービルダー「エースキャラバンズ」が手掛けている「565LD」は、フジカーズジャパンが共同開発し、ヨーロッパの洗練された技術と日本仕様の使いやすさを併せ持ったキャンピングカーです。シャワーはもちろんトイレも標準装備となっており、オプションを追加する必要なく水回りが充実します。温水システムも標準装備なので、温かいお湯をいつでも利用できます。
他には、シャワーカーテンや100リッター給水タンク、カセットガスユニット、FFヒーター、外部充電システム、走行充電システムなどが標準で装備されています。
565LDの詳しいことについては、こちらのページをご覧ください。
エースワン 430 ALU Jエディション
「エースワン 430 ALU Jエディション」は、同じくエースキャラバンズが手掛けているキャンピングトレーラーです。430 ALUは車両総重量が750kgのため、牽引免許がなくても牽引することができます。
牽引免許不要のキャンピングトレーラーでありながら、430 ALUでは洗面台&シャワーヘッド付きバスルームが標準装備。他にもカセットガスユニットや常設二段ベッド、給水タンク、外部充電用プラグ、AL-KOスタビライザーなどが標準で備わっており、使いやすい装備や家具がまとまっています。
エースワン 430 ALU Jエディションの詳しいことについては、こちらのページをご覧ください。
快適な旅ができる設備を選択しよう
シャワーはアウトドアを楽しむキャンピングカーならではの設備だと言えますが、使い方によっては温泉など入浴施設を利用したほうが良い場合もあります。キャンピングカーに積み込める設備や家具には限界があるため、何があれば快適な旅を楽しめるかよく吟味して選択するようにしましょう。
- 前の記事:
- « 自分だけの家で旅をする!モバイルハウスの魅力や作り方をご紹介
- 次の記事:
- 街でテント泊!Newスタイルのアーバンキャンプの魅力や楽しみ方 »