キャンピングカーの窓はアクリル・ガラスの2種類!メリットとデメリットを解説
公開日:2023年11月24日- カテゴリー:
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現在、キャンピングカーの窓にはアクリルとガラスの2種類が使われています。それぞれにメリット・デメリットがあるため、なかなか決められずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
また、アクリルとガラスの違いについて紹介している記事でも、使用する場所が自宅や屋内であることが多く、判断材料にしにくいことがあります。
そこで、今回の記事では「キャンピングカーの窓の素材アクリルとガラス」をテーマに解説します。
キャンピングカーの窓は、面積が小さく、走行する自動車で使われるという特徴があります。本記事では、その条件に合わせてアクリルとガラスの違いを紹介します。
主に、断熱性、耐熱性、安全性、丈夫さ、便利さ、重量、そしてコストパフォーマンスなどについて比較しているので、ぜひ参考にして下さいね。
【1】キャンピングカーの窓 アクリルのメリット・デメリットとは?
最初に、アクリルをキャンピングカーの窓に使うメリット・デメリットについて解説します。
メリット(1)断熱性・遮音性が高い
アクリルは断熱性・遮音性がとても高いため、車内で快適に過ごせることが大きなメリットです。車中泊するキャンピングカーには最適の素材だと言えるでしょう。
アクリルは熱伝導率がガラスよりも低いので、外部の熱が車内に入り込みにくいです。そのため、外部の温度に影響されやすいガラスに比べて、省エネで一年中快適に過ごせます。
冬には結露ができにくいこともメリットです。
さらに居住性を高めるために、最近では素材に関係なく、窓を二重にする車両が増えてきています。断熱性・遮音性・省エネといった居住性の高さを重視する場合は、アクリルがおすすめです。
メリット(2)割れにくく飛び散らない
アクリルは強度がとても高く、ガラスの約50倍だと言われています。そのため、もし自動車事故が起きても、そう簡単には割れません。
事故の際に窓が割れてしまうと、その破片で怪我をしたり、衝撃で車内の人が外へ飛び出したりという「二次被害」が発生しやすくなります。
二次被害のリスクを少しでも減らしたい場合は、アクリルを検討してみて下さい。
メリット(3)重量が軽くデザインにもこだわりやすい
アクリルは軽くて加工しやすいため、スタイリッシュなデザインの窓を実現しやすいことがメリットです。
「洗練されたイメージの窓にしたい」と考えている場合は、窓の素材について、早いうちにキャンピングカーメーカー(ビルダー)に相談しておきましょう。
複雑なデザインの場合は、ガラスではなくアクリルを使うメーカーが一般的です。
また、車両全体の重さ(車両総重量)を少しでも軽くしたい場合も、アクリルのほうがおすすめです。
キャンピングカーは車両そのものが重く、そのうえ家具や荷物などを積んでいるため、通常車よりも運転しにくいデメリットがあります。それが操縦性に影響することもあるので、気になる場合は一度キャンピングカーメーカーに相談してみるのもおすすめです。
デメリット(1)寿命があり交換が必要
アクリルの大きなデメリットは、材質に寿命があることです。約10年に一度、定期的な交換が必要です。そのため、基本的には交換の要らないガラスよりも維持コストがかかります。
寿命を過ぎてもいきなり壊れることはありませんが、表面がだんだんと変色し、無数の細かい傷でまるで曇ったような見た目になってしまいます。
また、断熱性や強度などが下がったり、歪んだりするため、そのまま使い続けるのは非常に危険です。時期が来たら、必ず交換しましょう。
キャンピングカーの窓 アクリルは丁寧な洗車を心がけて
アクリルは、日頃のメンテナンスによって寿命を延ばすことができます。ここでは、洗車の際の注意点について紹介します。
アクリルの表面は、ガラスに比べてとても傷つきやすいため、優しく扱うことがポイントです。
洗車の際には専用の洗剤を使い、柔らかな布で優しく拭いて下さい。専門業者に相談すれば、おすすめの洗剤や道具一式などを紹介してくれるでしょう。
ちなみに、ガラスクリーナーは劣化の原因になってしまうので、絶対に使わないで下さい。
デメリット(2)傷がつきやすく燃えやすい
衝撃には強いアクリルですが、硬度はそれほどありません。そのため、表面にとても傷がつきやすいことがデメリットです。
アクリルの魅力である透明度を保つには、旅行中やメンテナンスなど、常に注意する必要があります。
また、可燃性もあるため、火災が起きたときのリスクはガラスよりも高い点にも注意しましょう。
デメリット(3)コストが高い
アクリルは約10年に一度の交換が必要なため、交換要らずのガラスよりも維持コストがかかります。また、初回購入時の価格も、ガラスより高額であることがほとんどです。
【2】キャンピングカーの窓 ガラスのメリット・デメリットとは?
次に、ガラスをキャンピングカーの窓に使うメリット・デメリットについて解説します。
メリット(1)交換不要
ガラスはほとんど劣化しない材質なので、基本的には交換する必要がありません。硬度が高く、天候や温度といった外部環境の影響を受けないのもメリットです。
メリット(2)耐熱性が高い
ガラスは耐熱性が高く、約110℃〜200℃です。それに対してアクリルの耐熱温度は約80℃と、かなり劣ります。
アクリルが熱と紫外線に弱いとはいえ、その影響で旅行中に壊れてしまうようなことはないですが、寿命よりも前に品質が劣化してしまう可能性はあります。
温度が高く、直射日光が強いエリアを中心に旅行する場合は、窓の材質についてキャンピングカーメーカー(ビルダー)に相談しておくことをおすすめします。
メリット(3)アクリルよりもコストが安い
アクリルには定期的な交換が必要であるのに対して、ガラスにかかる費用は、基本的には初回購入時のみです。
また、材質そのものがアクリルよりも安いため、コストパフォーマンスにも優れています。
デメリット(1)外部の温度に影響されやすい
ガラスは、外部の温度にとても影響されやすいことがデメリットです。たとえ車内で冷暖房設備を使っても、アクリルほど快適には過ごせないでしょう。
夏や冬にキャンピングカー旅行する場合は、ガラスを二重窓にしたり、断熱材を採用したりと、様々な工夫が必要です。
外部の気候がかなり厳しいエリアを旅行する場合は、アクリルも検討することをおすすめします。
デメリット(2)事故の二次被害が大きい
前述の通り、ガラスはアクリルよりも割れやすいうえに破片が鋭いため、事故の際の二次被害が大きくなりやすい傾向があります。
安全性を重視する場合は、アクリルのほうがおすすめです。
まとめ:キャンピングカーの窓は「居住性」と「交換」で決めるのも◎
アクリルとガラスにはどちらもメリット・デメリットがあるため、どのような観点から選べばよいのか難しいものですよね。
ここでは一つの判断基準として、「居住性」と「交換」どちらを重視するかを比べてみることをおすすめします。
居住性の高さ→アクリル
断熱性・遮音性が高いアクリルは、「車内での過ごしやすさ」を実感できるでしょう。事故の際の二次被害を抑えやすいこともメリットです。
車内で長時間過ごす人や、長期的な旅行をする予定の人などに、特におすすめです。
交換不要→ガラス
ガラスは硬度・耐熱性が高く、ほとんど劣化しないため、基本的には交換する必要がありません。そのため、コストを大幅に抑えられることがメリットです。
コストパフォーマンス重視の人や、交換なしでラクに使いたい人などに、特におすすめです。
材質選びは、旅行先やデザインとの兼ね合いになることもあります。専門知識がないと判断が難しいこともあるので、ぜひキャンピングカーメーカー(ビルダー)にも気楽に相談してみて下さいね。
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