避難生活はキャンピングカーがあるとないとでは快適さが違う!
公開日:2018年11月21日 2024年9月19日 更新- カテゴリー:
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令和元年の九州南部豪雨や台風19号などによる甚大な被害、令和2年7月豪雨など、令和になってからも日本ではさまざまな災害が発生しています。
中には被災して、避難所での生活を余儀なくされる人もいます。ニュースで避難生活を目の当たりにして不安を感じた人は多いのではないでしょうか?
もし災害が起きて避難生活をしなければならなくなった場合、避難所では次のような問題があります。
- プライベートな空間がなくなるのでストレスが溜まりやすくなる
- ペットを連れていると一緒に避難している人に迷惑がかかることがある
- インフラが不十分なため避難所生活に不便が生じる
これらの問題の解決に一躍を担うのが、キャンピングカーです。キャンピングカーは、避難生活にどのようなメリットをもたらすのかをご紹介します。
災害対策にキャンピングカーがおすすめな3つの理由
キャンピングカーがあることで、災害時にも以下のようなメリットがあります。
メリットその1:ストレス対策になる
避難所での生活が必要になるほどの災害に見舞われた場合、「プライベートな空間」に関する問題は、健康問題にも繋がります。プライベートな空間が持てないことによって、着替えや睡眠がしづらくなりますし、避難所でのトラブルに繋がることもあります。これらはストレスとなり、体調の悪化を招きやすくなります。
また、トイレの衛生面も病気やストレスに影響します。避難所では多くの人が利用するため、トイレの衛生面は悪化しやすくなります。これはストレスになるだけではなく、体調不良の原因にもなります。
キャンピングカーは、車中泊用のベッドが備え付けられているものがほとんどです。そのため、避難所においてもプライベートな空間を確保できます。キャンピングカー内で寝泊まりをするということだけでも、避難生活でのストレスを大きく軽減できます。
足をのばして就寝できるスペースがあることが大きなポイントでもあります。
トイレの問題もキャンピングカーで解決できることもあります。キャンピングカーにはトイレが備え付けのモデルもあり、避難所で多くの人が利用しているトイレに比べると、手軽に利用できる利点があります。衛生面も個人で状況に合わせて清掃・維持できるので安心感もあるでしょう。
なお、キャンピングカーのトイレは、主にカセットトイレかポータブルトイレを使用しています。
ポータブルトイレはその名通り、持ち運びができるトイレのことです。処理方法はカセットトイレと同じですが、トイレシーツが付いているタイプであれば、燃えるゴミで処分することができます。
なお、排泄物の臭いが気になる方は、専用の薬剤を投与することで分解・消臭されるので、ぜひとも活用しましょう。
メリットその2:ペットによる問題を大幅に減らせる
もし犬や猫といったペットを飼っているなら、避難生活ではトラブルのもとになりやすいので注意が必要です。ノミ・ダニや病気を媒介させてしまったり、騒音や臭いで他の人のストレスのもとになったりと、避難者の健康面で大きなリスクを抱えてしまいます。
また、ペット自体もストレスによる体調不良を発症しやすくなります。違った環境への不安や他のペットとの喧嘩など、ペットの負担も大きいです。
また、夏場はペットが熱中症になることもあり、命の危機も考えられます。
環境省によって、ペットとの避難生活のガイドラインは作られていますが、自治体の設備や方針によって対応が異なるので対策が完全とはいえません。
参照:環境省「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン災害時におけるペットの救護対策ガイドライン(pdfファイル)」
ペットも、同じくキャンピングカーで寝泊まりさせることで、上記のリスクのすべてを回避できます。避難所から離すことでアレルギーの人にも影響を与えず、他のペットとの喧嘩によるストレスや、鳴き声による騒音も防ぐことができます。
また、広々とした空間や整った空調は、ペットのストレス軽減や熱中症予防にも効果があり、ペット自体の健康維持にも繋がるのです。
しかし、あくまでもストレスの軽減であり、ペットは多少なりともストレスを感じます。そのため、普段からペットのストレス対策を考えておくことも大事です。
普段からしつけておいたり、災害時のためにペット用の備えも用意しておくなど、いざというときの備えをきちんとしておきましょう。
災害時に家族とペットの避難先としてキャンピングカーを活用するための備えについて、以下の記事でさらに詳しく解説しているのでぜひあわせてご覧ください。
【防災とキャンピングカー】災害時に安心!家族とペットの避難場所
メリットその3:電気やガスなどのインフラが揃っている
災害の規模にもよりますが、地震や大雪、火災などの影響で断水やガス、電気が使えなくなることがあります。例えば、2011年に発生した東日本大震災の場合、800万を超える家で電気が使えなくなり、水道管の破損で200万を超える家で水を使えなくなりました。
参照:東日本大震災の被害(概要・pdfファイル)
もし災害が起きた場合、避難所のライフラインが無事という保証はなく、場合によっては電気・ガス・水道のすべてが使えなくなる可能性もあります。
その場合、明かりが使えない、洗濯や入浴ができない、火を使って料理が作れないなどの問題が発生し、非常に不便です。
キャンピングカーには貯水タンクやカセットコンロ、バッテリーが備え付けられているため、生活に必要なインフラは基本的に揃っています。そのため、断水や停電などライフラインに問題が起きても、避難生活の負担を軽減することができます。
水回り
キャンピングカーで使用される水は、水道ではなくタンクの水を使用します。この水はシャワーや炊事・洗濯に使う水であり、飲み水には適しませんので、飲料水は別途用意しましょう。
水の補充方法ですが、キャンピングカーによって異なります。取り外しができるものは、給水タンクを取り外して水を補充しますが、クルマそのものにタンクが付いている場合は、車のガソリンを入れるように給水口から水を入れて補充することになります。
なお、車のサイズによって、ためておける水の量が違うことにも注意しましょう。
キャブコンの場合、水は100リットルほどためておけるものが多いですが、バンコンの場合は40リットル程度しか水をためておけないものがほとんどです。
シャワー一回におよそ60リットルの水を使うと考えた場合、バンコンではほとんど足りません。
ガス
キャンピングカーでは、キッチン周りの設備がある場合にはガスコンロが備え付けられていることが多いです。このコンロは、車によってカセットコンロ、もしくは常設コンロのどちらかになります。常設コンロのほうがカセットガスボンベを用意しなくていいので楽ですが、値段が高くなり、火力も控えめになるという欠点があるので注意しましょう。
ガスが使えることでお湯を沸かすことができるので、避難所でガスが使えないときでも、インスタントラーメンや温かいコーヒー・紅茶などを味わうことができます。
電気
電気が確保できるかどうかは非常に重要です。携帯電話やパソコンの充電、照明、エアコンなど、電気が使えなくなることで生活は不便になります。
キャンピングカーには、設備を動かすためのバッテリーが内蔵されているため、停電してもキャンピングカー内でなら電気を使えます。
もし、キャンピングカーに電子レンジがあれば使用できますし、照明や空調の問題も解決できます。
しかし、バッテリーが切れるとこれらも使えなくなるので、バッテリー残量に注意しながら避難生活を送る必要があります。
この時、キャンピングカーにソーラーパネルがあると、日中は太陽光で充電できるので、バッテリーが長持ちしやすくなります。
また、ソーラーパネルは曇り空であっても、微量ではありますが充電可能です。ですので、万が一の時でも安心です。
災害時のキャンピングカーの活用や普段の備えについては、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。
キャンプだけじゃない!災害時にも大活躍するキャンピングカー
災害対策用のキャンピングカーは何がおすすめ?
災害対策でキャンピングカーの購入を検討しているのであれば、キャンピングカーはキャブコンと呼ばれる種類のキャンピングカーを購入することをおすすめします。キャブコンとは、トラック型の車両をベースとしたキャンピングカーであり、広々とした空間や充実した設備が特徴です。
避難生活でも窮屈さを感じず、充実した設備でストレスフリーな車中泊ができます。なお、平成19年3月12日までに免許を取得していれば5t未満、それ以降に取得した場合は3.5t未満のキャンピングカーを普通免許で運転できます。
一方、ハイエースなどのバンと同等のサイズであるバンコンは、サイズが若干コンパクトなので、大人が3~4人の家庭では少々窮屈であり、装備も不十分なため、災害対策には不向きといえるでしょう。
キャンピングカーで避難生活を送る上での注意点
今の日本では、災害後、72時間(3日)以内には救援物資の供給が始まり、社会生活の復興に向けて動き出すとされています。そのため、キャンピングカーでの避難生活も、最初の72時間を生き抜くことを目指して準備をすることが大切です。さまざまなポイントがありますが、ここでは以下の3つをご紹介します。
目隠しでプライベート確保
十分な量の水分や非常食を用意しておくことも大切ですが、車内でストレスをできるだけ貯め込まないためにはプライバシーの確保が必要です。目隠しのカーテンがあれば、気分的にも落ち着き、携帯用トイレの使用にも躊躇が少なくなります。
エコノミークラス症候群に注意
エコノミークラス症候群は、血流が滞ることで血が固まる症状です。狭い座席で長時間座っていると起きやすいと言われており、固まった血が肺に詰まれば死の危険性もあります。
車中泊中は無理な姿勢で眠りがちですが、できるだけ体を伸ばして眠れるように準備しておきましょう。キャンピングカーの場合は、ベッドを展開すればフラットになります。また、十分な水分補給や適度な運動もエコノミークラス症候群の予防に効果的です。
季節に応じた対応が必要
避難生活で何泊かの車中泊を余儀なくされる場合、春や秋はまだしも、夏や冬は対策が必要となります。
キャンピングカーの場合は、エアコンやFFヒーターを搭載することで暑さ対策・寒さ対策になります。災害時はガソリンを多用することを避けたいところですが、まずは72時間を乗り切ることを考えて、搭載しておくのがおすすめです。
なお、災害時にはガソリンが不足し十分に給油できなくなることが想定されるため、災害対策を視野に入れてキャンピングカーを選ぶ際はディーゼルエンジン車がおすすめです。ディーゼルエンジンはガソリンではなく軽油で走るエンジンで、海外製のキャンピングカーの多くがディーゼルエンジンを採用している他、国内のキャンピングカーでも一部ディーゼルエンジンに対応しているモデルがあります。
ディーゼルエンジンを積んだキャンピングカーとしては、例えばローラーチームの「ZEFIRO 285TL」があります。
ZEFIRO 285TLについて詳しくはこちら
エアコンやFFヒーターが使えない場合は、夏なら標高の高い場所へ移動する、冬なら毛布などを重ねることで対策できます。
災害時にはキャンピングカーだけでなく、キャンプグッズが役に立つこともあります。以下の記事では災害時にも使えるキャンプグッズについて紹介しています。
自然災害時に役立つ 災害グッズにも使えるおすすめのキャンプ用品
キャンピングカーで災害時でも快適な生活を!
避難所生活が必要なほどの災害が起きた場合、キャンピングカーはその性能を最大限発揮します。
整った設備や寝床、そして周囲と隔離されたスペースは、避難所生活における問題のひとつであるストレス対策において、大きな効果を発揮するからです。
キャンピングカーの大きさによっては、災害対策の効果が異なります。格納しやすく、小回りの利くバンコン、広いスペースと収納能力に優れたキャプコンと、それぞれに良さがあります。アウトドア用としてだけでなく、災害対策用のキャンピングカーを検討してみてはいかがでしょうか。
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