どのくらい収納できる?タイプ別キャンピングカーの収納力
公開日:2023年6月23日- カテゴリー:
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キャンピングカー選びの基準はさまざまにありますが、旅の荷物をどれだけ収納できるかもチェックしたいポイントの1つです。
今回は、キャンピングカーのタイプ別における収納力や収納のコツについてご紹介します。
キャンピングカーの収納はどんな感じ?
家としての機能を車に実現しているキャンピングカーですが、収納についてはどの程度のキャパシティがあるかというと、基本的には「限られている」と考えるのがいいでしょう。
キャンピングカーは基本的には人が快適に過ごせるように設計されており、スペースは人のために使われています。また、ただでさえ家具や家電を積み込んで車両重量が重くなっているため、あまり多くの荷物を積んでしまうと走行性能に影響してしまう可能性もあります。
とはいえ、乗用車に比べれば多くの荷物を積めるようになっているため、キャンピングカー選びの際にはそのモデルがどのくらいの荷物を積めるのかも考慮してみるといいでしょう。
軽キャンパー
軽自動車をベースに作られている軽キャンパーは、収納についてはおまけ程度に考えておくのがいいでしょう。ただでさえ車内スペースが限られているため、大荷物を積むには向いていません。
一方で、1人趣味用に作られた軽キャンパーなどは釣具など特定の荷物を積みやすいように作られている場合もあります。また、軽トラックの荷台に専用のシェルを架装した「軽キャブコン」と呼ばれるタイプであれば、天井付近などに小さい棚を設けていることがあります。
バンコン
トヨタ・ハイエースなどの商用バンをベースに作られているバンコンは、軽キャンパーよりは車内スペースに余裕があるものの、人のためにスペースが使われている原則は変わりません。
ベッド下に収納スペースを作ったり、天井付近に棚を取り付けたりといった工夫はありますが、キャンプなどでそれなりの荷物が必要な場合は座席1つを潰して乗せるなどが必要になることもあるでしょう。
キャブコン
トラックなどをベースに専用のシェルを架装して作られるキャブコンは、キャンピングカーの中では大型のタイプであり、車内スペースに余裕があるため収納力にもある程度優れています。天井付近に設置する棚は大きく、常設ベッドの下に大きな収納スペースを設けていることもあります。
走行中の固定には気をつけなければなりませんが、運転席上部にせり出した大きなバンクベッドも荷物置きとして使うことが可能です。
キャンピングカーの収納術
キャンピングカーに荷物を積み込みたい場合、以下のような収納術を参考にしてみてください。
棚に合うアイテムで揃える
物に合わせて収納家具を考えることのできる家とは違い、キャンピングカーでは収納スペースに物を合わせる必要があります。例えば天井付近の棚もキャンピングカーによって容量が決まっているため、すでに使っているキャンプギアがあったとしても、棚のサイズに合うキャンプギアに買い替えると収納しやすくなり使い勝手が良くなります。
キャンプギアの基本ですが、スタックしてコンパクトにできるアイテムで荷物を統一することも重要です。
隙間家具を使う
幅、奥行き、高さをオーダーメイドできる隙間家具は家の収納でも役に立ちますが、キャンピングカーでも同様です。ちょっとした隙間に小さい荷物を収納したい場合は、隙間家具をオーダーして設置するとキャンピングカーの使い勝手が良くなります。
隙間家具などを後からキャンピングカーに設置した場合は、走行中に倒れることがないよう突っ張り棒などで固定しましょう。
収納スペースをカスタマイズする
他にも、アイディア次第でキャンピングカーの収納をカスタマイズすることができます。
例えば、突っ張り棒を使って服を吊るしておくスペースを作る、パンチングボードを使って水回りのアイテムをまとめる、ワイヤーネットなどを使って小物の置き場所を決める、などです。
キャンピングカー収納における注意点
キャンピングカーに荷物を収納する際、収納スペースを拡張する際は、以下の注意点にも気をつけてください。
収納は分かりやすさを意識
家よりは狭い空間だとしても、無造作にものを収納していると場所が分からなくなったり、出先での撤収時に手間取ったりすることがあります。
限られた収納スペースのどこに何を入れておくのかは明確に決めておき、シールを貼るなどして分かりやすくしておくのがおすすめです。
普段は重い荷物を下ろしておく
キャンピングカーを使って出かける頻度は人によって変わりますが、そこまで多く出かけるわけではない場合は、重い荷物は下ろしておくのがおすすめです。
キャンピングカーは家具や家電を多く載せていることからベースとなる車より重くなっており、車体やタイヤへの負担が強くなっています。それでも長持ちするように作られてはいますが、負担をできるだけ減らすことで丈夫に長く乗り続けられる可能性が高まります。
カスタマイズ時は固定に注意
上記にて隙間家具などのアイテムを使って収納スペースを拡張するアイディアをご紹介しましたが、走行時には当然車体が揺れるため、安全のための固定はしっかり確認するようにしてください。
電気ポットなどの小さめの家電などを持ち込む際も同様に、棚などから落ちないように工夫が必要です。
収納力の高いキャンピングカーをご紹介
ここからは、数あるキャンピングカーの中でも収納力の高いモデルを3つご紹介します。
AZ-MAX「ラクーン2」
ラクーン2は、AZ-MAXが手掛ける比較的大型の軽キャンパーです。軽トラックのマツダ・スクラムをベースとした軽キャンパーですが、大きめのシェルを架装することで規格としては普通車登録になっており、その分車内スペースが広くなっています。なおラクーン2は、キッチンや就寝定員などの要件を満たし、税制の優遇を得ることができる8ナンバー登録が可能です。
専用のシェルを使っていることからラクーン2の車内は天井が高く、天井付近の棚も豊富です。座席の下やキッチン下など収納スペースの数も多く、シューズラックやバンクベッドを使うこともできます。
FOCS Siesta
FOCS Siestaは、フジカーズジャパンが手掛けるバンコンシリーズ「FOCS」のうち、特に大型のバンであるトヨタ・ハイエース「スーパーロングキャンパー専用車」をベースにしたモデルです。天井付近の棚やキッチン下の引き出し、シューズラック、座席下のスペースなど収納スペースは多く、バンコンの中では高い収納力を誇ります。
FOCS Siestaはバンコンとしては珍しいウォークスルー構造で、入り口から奥まで通路が通っている点が特徴です。就寝定員は3人と少なめですが、ゆったりとスペースを使えるようになっています。
モービルヴェッタ「K Yacht Tekno Line 86」
K Yacht Tekno Line 86は、イタリアのビルダーであるモービルヴェッタが手掛ける大型のキャブコンです。ハイエースよりも大きいバンであるフィアット・デュカトをベースに作られており、国産のキャンピングカーと比べるとさらに大型ですが、その分車内スペースは広くラグジュアリーな空間に仕上げられています。
車内スペースがとても広いため、棚やキッチンの引き出し、ベッド下など収納スペースは多いですが、それを感じさせない余裕のあるレイアウトも魅力です。また、海外の大型キャンピングカーによくある大きなラゲッジスペースもあり、自転車などの大きな荷物も載せることができます。
K Yacht Tekno Line 86について詳しくはこちら
さまざまな観点でキャンピングカーを選んでみよう
キャンピングカーは購入する前からどのくらいの荷物を積むのか予想するのが難しいため、収納力で選ぶのは難しいと言えます。そのため収納についてもチェックしつつ、乗車人数や就寝定員、設備の使い勝手なども総合的に見ながらキャンピングカーを選ぶことが大切です。
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