ハイブリッド車ベースのキャンピングカーの種類とメリットを紹介
公開日:2024年7月19日- カテゴリー:
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ハイブリッド車の国内保有台数は年々増加しており、2023年(令和5年)は1,100万台にまで達しました。
実は、キャンピングカーにもハイブリッド車がベースになっているモデルはあります。
ですが、数がとても少ないため、あまりイメージが湧かない方のほうが多いのではないでしょうか。
今回の記事では、「ハイブリッド車ベースのキャンピングカー」について解説します。
ハイブリッド車のメリット・デメリットについて紹介したうえで、キャンピングカーに適しているのかどうかも解説しています。
また、キャンピングカーとしておすすめできるモデルも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
参考:ハイブリッド車・電気自動車の保有台数推移(一般財団法人自動車検査登録情報協会)
【1】ハイブリッドのキャンピングカーのメリットとは?
最初に、ハイブリッド車のメリット3つについて解説します。
最大のメリットとして挙げられる「燃費」についても詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
(1)環境に優しい
ハイブリッド車が持つ大きなメリットは、「環境に優しい」ことです。
ハイブリッド車は、主にガソリンで動くエンジンと、電気で動くモーターという2つの動力源を備えている自動車です。
この電気で走行しているときは、CO2や排気ガスの排出を抑えられます。そのため、自動車を使っても環境には配慮したいと考えている方におすすめです。
(2)走行音が静か
ハイブリッド車の2つ目のメリットは、走行音が静かなことです。
エンジン車の場合は、どんなに注意しても、エンジンをかけたり車庫入れしたりする際には音がします。
一方、ハイブリッド車の場合はほとんどしません。そのため、エンジン車の音が気になる人にとてもおすすめです。
また、とても閑静な地域に住んでいる方や、夜中や明け方などに自動車を使用することが多い方などにもおすすめです。
(3)買取価格が比較的高い
ハイブリッド車は、全体的に買取価格が高い傾向があります。
年々環境への意識が高まっていることや、ハイブリッド車オーナーが増えていることなどが背景になっています。
そのため、売却を視野に入れている場合は、キャンピングカーの内装を維持できる整備を行いましょう。
それによって、売却時に高価買取してもらいやすくなります。
ハイブリッドのキャンピングカー 燃費はいい?
一般的に、ハイブリッド車最大のメリットとして挙げられるのは「燃費のよさ」です。
確かに、普通車の場合は、ガソリン車よりもハイブリッド車のほうが燃費がいいことが一般的です。
例)ノア(トヨタ)S-Z 2WD 7人乗りで比較した場合
・ガソリン車の場合:15.0km/L
・ハイブリッド車:23.0km/L
ですが、「キャンピングカー」としてのハイブリッド車の場合は、少し注意が必要です。
ハイブリッド車の燃費が悪くなりやすいケースとして、「重量のあるものを載せた場合」と「冬場の運転」の二つがあります。
そのため、居住スペースのあるキャンピングカーは、普通車よりも燃費が悪くなりやすい傾向があります。
さらに、冬場の運転も燃費に大きく影響するので注意しましょう。
特に、寒冷地での車中泊旅行を中心に考えている場合は、本当にハイブリッド車でいいのかどうか一度検討してみてください。
【2】ハイブリッドのキャンピングカー デメリットとは?
ハイブリッド車のキャンピングカーには、5つのデメリットがあります。車中泊旅行とも直接関わる項目が多いため、必ず検討しておきましょう。
(1)車種がかなり限られる
キャンピングカーのベース車は、普通車に比べてかなり限られています。ハイブリッド車のベース車となると、さらに少なくなります。
ハイブリッド車をベースにしたキャンピングカーのモデルもほんの数種類しかなく、エンジン車に比べると大幅に選択肢が狭まります。
オリジナルの車両を製作する場合でも、架装可能なビルダーは限られています。
そのため、理想通りのキャンピングカーを手に入れる難易度は比較的高いでしょう。
(2)車両価格が高い
ハイブリッド車は、車両購入価格(初期費用)が高いこともデメリットです。
さらに架装の製作費が加わるため、エンジン車のキャンピングカーよりも初期費用がかかることは留意しておきましょう。
(3)バッテリーに寿命がある
ハイブリッド車に搭載されているハイブリッドシステム用高圧バッテリー(以下、バッテリー)は消耗品なので、寿命があります。
そのため、これまではバッテリーの交換がハイブリッド車のデメリットだと言われてきました。
ですが、最近のバッテリーは品質が向上し、交換不要なケースが増えています。負荷をかけるような運転をしなければ、基本的には問題ないでしょう。
ただし、長距離旅行する予定の方や、モーターに負担のかかるエリアで運転する場合は、あらかじめその点について専門業者とよく相談しておくことをおすすめします。
(4)走行音が極端に小さい
街中で経験したことがある方も多いと思いますが、ハイブリッド車はとにかく走行音が静かです。
かなり近くまで来ていても聞こえませんし、それが低速であればなおさらです。そのため、通行人が音でハイブリッド車を認識するのはほぼ不可能に近いでしょう。
ハイブリッド車を運転する場合は、エンジン車のとき以上に、運転手側が注意する必要があります。
また、事故防止のためにバックモニターを装着するのもおすすめです。
【3】ハイブリッドはキャンピングカーに向いている?
ハイブリッド車のメリットである「燃費」は、車両が重いほど悪くなります。そのため、「ハイブリッド車はキャンピングカーに向いている」とは言い切れません。
特に、積載する居住スペースが大きかったり、乗車人数が多かったりする場合は、再検討してみたほうがよいかもしれません。
また、今回の記事でも解説したように、ハイブリッド車は冬場は大幅に燃費が下がります。寒冷地中心の車中泊旅行を予定している場合には、あまりおすすめできません。
そのため、普通車としてタウンユースすることが多い方や、環境や走行音などに配慮したい方にはおすすめです。
普通車のハイブリッド車オーナーは増えており、技術開発も年々進化しています。
それと比例して、今後キャンピングカーにもハイブリッド車が増える可能性は十分にあるでしょう。
(1)DECK ONE(WHITE HOUSE CAMPER)
ハイブリッド車のキャンピングカーはとても数が少ないのですが、その中でおすすめできるのが「WHITE HOUSE CAMPER」が販売する2モデルです。
「DECK ONE(デッキワン)」は、ステップワゴン(ホンダ)のハイブリッド車がベースになっています。エコカー減税対象車のため、税金面での負担が軽減できます。
乗車人数は6名~8名、就寝人数2名~4名です。外観が一般的な乗用車のため、タウンユースしたい方にもおすすめです。
参考:DECK ONE(WHITE HOUSE CAMPER)
(2)FREE STYLE(WHITE HOUSE CAMPER)
「FREE STYLE(フリースタイル)」も、上段と同じくWHITE HOUSE CAMPERから販売されています。
ミニバンであるフリードプラス(ホンダ)がベース車のため、運転面では「DECK ONE」よりさらに扱いやすいと感じるでしょう。
乗車定員は5名なので、近距離や短い日数の車中泊旅行を予定している方におすすめです。
参考:FREE STYLE(WHITE HOUSE CAMPER)
まとめ:ハイブリッド車のキャンピングカーは今後にも期待
ハイブリッド車のキャンピングカーは、エンジン車に比べるとまだ数が少ないのが実状です。
ですが、WHITE HOUSE CAMPERからタウンユースしやすいモデルが販売されており、少しずつ増えてきてはいます。
また、普通車のハイブリッド車の国内保有台数は右肩上がりなので、今後様々なビルダーからキャンピングカーが販売される可能性はあります。
これからの最新モデルが楽しみな車種の一つと言えるでしょう。
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