EVキャンピングカーが話題!人気車種やEV車のメリット・デメリット
公開日:2024年4月19日- カテゴリー:
目次
環境に配慮したエコカーとして人気が高い「電気自動車(EV車)」。近年は普通車だけではなく、モータースポーツにもEVのカテゴリが登場して注目を集めています。
EVキャンピングカーは世界的にもほとんどない状況ですが、そんななか2023年に日本のビルダーによるモデルが販売されたというのはとても意味深いと言えるでしょう。
今回の記事では、「EVキャンピングカーの人気車種とメリット・デメリット」について解説します。
国内初のEVキャンピングカー「T-01」についても掘り下げているので、将来乗り換えを視野に入れている人はぜひ参考にしてくださいね。
EVキャンピングカーとは?特徴や人気車種を解説
電気自動車(EV)とは、電気のみを燃料とし、モーターを駆動させて走行する自動車のことです。給油の必要はなく、充電スポットや家庭用コンセントなどで充電します。
普通車では車種が増えつつあるEV車ですが、キャンピングカーではまだ数えるほどしかありません。
ここでは、国内初のEVキャンピングカー「T-01」と、米国で販売予定の「HUMMER EV PICKUP」について解説します。
(1)moonn. T-01(Carstay)
2023年8月に発売されたばかりの「T-01(タイプワン)」は、日本初のEVキャンピングカーです。
ベース車には100%電力で走行する「ELEMO-L(エレモ ・エル)」が使われています。二酸化炭素排出量が少ない中型多用途バンです。
満充電の走行距離は270kmで、通常充電・急速充電どちらも可能です。
走行用メインバッテリー、ソーラーパネル、外部電源の3種類によって充電できるサブバッテリーを搭載しているため、従来のキャンピングカーよりも多くの電化製品を使えるようになりました。
停車中でもクーラーを使用できるので、「動くリビング」というコンセプトをより体感しやすい1台です。
共同開発したCarstay(カーステイ)株式会社とHWEは、今後もEVキャンピングカーの製作を続けると発表しています。
【概要】
- 乗車定員:
- 2名
- 就寝定員:
- 2名
- ベース車両:
- ELEMO-L(HWE)
- 車両価格(税込):
- 1,150万円〜
- 公式サイト:
- https://mobilab.jp/brands/moonn
(2)HUMMER EV PICKUP(GMC)
2023年7月、GMCはEVピックアップトラック「HUMMER EV PICKUP(ハマーEVピックアップ)」の2024年モデルを米国で発表しました。2023年モデルよりも約42km走行距離が延びており、ハードな車中泊旅行でも耐えられるようになっています。
「HUMMER EV PICKUP」はキャンピングカーではありませんが、「EarthCruiser(アースクルーザー)」というオプションのキットを車体に装備することで本格的な車中泊が可能になります。
ポップアップ式テントには、フルサイズのベッドやキッチンなどが設置されています。
日本での販売予定は現在未定ですが、外付けオプションでキャンピングカーに変身させるというアイディアは今後一般的になる可能性もあるでしょう。
【概要】
- ベース車両:
- HUMMER EV PICKUP TRUCK(GMC)
- 車両価格(税込):
- 約1,510万円〜
- 公式サイト:
- https://www.gmc.com/electric/hummer-ev/pickup-truck
EVキャンピングカーのメリット
EVキャンピングカーの大きなメリット3つについて解説します。
(1)環境に配慮して旅行できる
EVキャンピングカーの最大のメリットは、走行時に二酸化炭素を一切排出しないため、
環境に配慮しながら車中泊旅行ができることです。
また、ガソリン車ではエンジン音にかき消されやすいその場の環境音も、静音性に優れたEV車なら聞くことができます。
大自然の中で木々や海などの音を聴きたい人には最適の1台です。
(2)クーラーなどの電化製品を使いやすい
停車中のキャンピングカーでうまく電化製品を使うための工夫は、車中泊の際に常に考える必要があるポイントの一つです。
特に、夏場のクーラーは消費電力が多いため、一晩中使い続けるのが難しいというデメリットがあります。ガソリン車はアイドリングすれば使用できますが、その際の排気ガスや騒音が気になる人のほうが多いのではないでしょうか。
EV車の場合は大容量バッテリーが搭載されていることが多いため、クーラーを一晩中使えることが一般的です。特に、小さなお子様やペットとの車中泊を考えている方は検討してみることをおすすめします。
(3)ガソリン車よりも維持費を抑えやすい
EV車はガソリン代がかからないため、ガソリン車やハイブリッドよりも燃料費を抑えやすい車種です。
同じ距離で走行コストを比較した場合、一般的にはEV車のほうが低くなります。
【3】EVキャンピングカーのデメリット
EVキャンピングカーのデメリットについて解説します。車中泊旅行の仕方にも関わるので、ぜひ押さえておきましょう。
(1)車両購入費が高い
キャンピングカーのベース車として使われる軽自動車やバンを参考にして、ガソリン車とEV車の車両購入費を比べると、EV車のほうが100万円以上高額です。
それに車中泊仕様の架装を加えると、さらに価格差は開くと考えられます。
(2)車種が少なく手に入りにくい
ガソリン車やディーゼル車は、軽キャン、バンコン、キャブコンなど、お客様のニーズに合わせて数多くの車種とモデルが販売されています。
一方、EVキャンピングカーは世界的な自動車メーカーでもほとんど販売されていません。
キャンピングカーを購入する際、普通車よりも細かい部分までこだわりたくなる方のほうが多い傾向があります。
運よく本記事で紹介した国産EVキャンピングカー「T-01」が自分のニーズに合っているならともかく、そうではない場合は購入をあきらめるほかないでしょう。
さらに、「T-01を購入したい」と思ってもまだ販売台数が少ないため、手に入りにくいというデメリットもあります。
(3)充電スポットが少ない
現在、国内にある充電スポットの数は約2万1千ヶ所以上で、ガソリンスタンドの約6割に相当します。街中で困ることはほとんどありませんが、地方に行くほど少なくなるため注意が必要です。
また、ガソリンよりも充電に時間がかかるため、休日や長期休暇は充電スポットが渋滞しやすいこともEV車オーナーの悩みの一つです。
高速道路のサービスエリアや道の駅など、長距離を走る前には常に複数の充電スポットをチェックしなければならない手間はデメリットと言えるでしょう。
(4)走行時間が短い
EVはガソリン車に比べて、1回のエネルギー補給で走れる走行時間が短いこともデメリットです。
近距離への車中泊旅行であればあまり不安を感じませんが、遠距離となるとそうは行きません。特に地方を旅行する場合、確実に充電できる場所をあらかじめ押さえておく必要があるでしょう。
ちなみに、万が一EV車の充電がゼロになった場合は、自動車保険といった第三者に連絡して充電スポットまで運んでもらうことになります。
まとめ:サステナブルで快適!今後が楽しみなEVキャンピングカー
EVキャンピングカーは、世界的にもまだモデルや台数が少ないことがデメリットです。
ですが、世界共通の目標として「環境への配慮」が掲げられている今、エコな車中泊が可能なEVキャンピングカーは次第に増えてゆくことが予想されます。
日本のビルダーから様々なEVキャンピングカーのモデルが登場するのを、ぜひ期待しながら待ちましょう。
関連記事
初心者におすすめのキャンピングカー4選!車種選びのポイント
普段使いできるキャンピングカーのメリットとおすすめの車種をご紹介