キャンピングカーと比較!大型キャンピングトレーラーの魅力と注意点
公開日:2019年5月23日 2021年12月13日 更新- カテゴリー:
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キャンピングカーの中でも特に大型で、ヘッド車でトレーラーを牽引する点に特徴があるのがキャンピングトレーラーです。キャンピングカー乗りの憧れとも言われるキャンピングトレーラーですが、魅力的なポイントだけでなく注意点もあります。購入を検討する際は、どちらもきちんと把握し、自身のキャンピングカーライフにぴったり合うかをよく吟味することが大切です。今回は、キャンピングトレーラーの魅力や注意点についてご紹介します。
日本では数少ないキャンピングトレーラーの概要
トレーラータイプの居住スペースを牽引するキャンピングトレーラーは、他のタイプのキャンピングカーと比べると日本ではあまり普及していません。そのため国産のキャンピングトレーラーは少なく、現在販売されているのはほとんどがアメリカやヨーロッパからの輸入車です。とはいえ、日本よりもキャンピングトレーラーが普及している国々のメーカーが作ったキャンピングトレーラーなので、キャンプを楽しむには十分な魅力を誇っています。モデルによっては、左車線である日本で使いやすい左エントランスを採用しているキャンピングトレーラーもあります。
大型キャンピングトレーラーの運転に必要な免許は?
キャンピングトレーラーを検討するに当たって、気になるのはどの種類の免許で運転できるかです。
トレーラーを運転するには、牽引するトレーラーの重量によって牽引免許が必要かどうかが変わります。基本的にはトレーラーを牽引するヘッド車を運転するための免許が必要で、トレーラーが750kgを超える場合は、それに合わせて牽引免許が必要です。反対に、トレーラーが750kg以下であればヘッド車の運転に必要な免許だけで運転できます。これは居住スペースを備えたキャンピングトレーラーにおいても同様です。
なお、750kgを超える大型キャンピングトレーラーは牽引免許が必要ですが、その分居住スペースの快適さは増します。一方、比較的小型のキャンピングトレーラーであれば牽引免許が要らず、居住スペースが限られる代わりに運転のしやすさで大型に勝ります。
どんなタイプのキャンピングトレーラーがある?
現在日本で販売されているキャンピングトレーラーは、主にヨーロッパ製かアメリカ製に分かれます。
ヨーロッパ製はデザインがシンプルなモデルが多く、思いっきりアウトドアを楽しむためというよりは日常的に使うことを想定したようなイメージです。また、ヨーロッパは山道が多い地域が多く、走行性を重視して車体が軽く作られる傾向にあります。日本で特に多いのは、アメリカ製よりもヨーロッパ製のキャンピングトレーラーです。
一方のアメリカ製は、アルミを素材にしていたり角ばったデザインが多かったりと、無骨なデザインが多いのが特徴です。ヨーロッパ製よりも重量が重く、頑丈に作られて長く使えるモデルが多いと言えます。
キャンピングトレーラーの5つの魅力
ここでは、他のキャンピングカーにはない、キャンピングトレーラーが持つ魅力についてご紹介します。
ヘッド車と切り離しができる
トレーラーを牽引する特徴から、キャンピングトレーラーはいつでもヘッド車と切り離しができます。この点が、他のキャンピングカーとの最も大きな違いだと言えます。
ヘッド車を切り離せるため、例えばキャンプ場にトレーラーを停めたまま、ヘッド車だけで観光や買い物、銭湯に行くという使い方ができます。ヘッド車だけなら普段の運転と変わらず、キャンピングカーと違って出先で駐車場に困ることもありません。
このような特徴から、早い時間からキャンプ場に入ってトレーラーを拠点とし、日中はヘッド車で周辺の観光、夕方からはキャンプという楽しみ方ができます。
また、普段はトレーラーを切り離しておき、ヘッド車だけを生活用に使うこともできます。
居住スペースが広く、自由度が高い
大型キャンピングトレーラーは、居住スペースがとにかく広いことも特徴です。トレーラーは構造的に運転席がないため車両のほぼ全てを居住スペースに当てることができ、自由度の高い内装が実現できます。とにかく快適に過ごしたい方には、大型キャンピングトレーラーがおすすめです。小型のキャンピングトレーラーでも、運転席がないことから、やはり他のキャンピングカーと比べて広いスペースが確保できます。
コストが安い
キャンピングトレーラーは、近いサイズのキャンピングカーと比べてコストを抑えられる傾向にあります。
例えば、価格が安い点が挙げられます。エンジン部分や運転席がないため、近いサイズのキャンピングカーよりも費用がかさばらないのです。
また、エンジン部分がないことは車検の安さにもつながります。同じように、自動車税や重量税、メンテナンス費用もキャンピングカーより抑えられます。
ただし、これはキャンピングカーとキャンピングトレーラーを比較した場合のコストであり、ヘッド車のコスト合わせて考える必要があります。
耐久性が高い
キャンピングトレーラーには自走機能がないため、そもそも壊れる場所が少なく、耐久性が高いという特徴があります。そのため、使い方にもよりますが、キャンピングカーよりも長く使える傾向にあります。車体にアルミを採用しているモデルなどは、さらに強靭です。
軽自動車があればキャンピングトレーラーデビューできる
大型のキャンピングトレーラーであれば牽引免許が必要であることは上記にてご紹介したとおりですが、750kg以下であれば必要なく、モデルによっては軽自動車でも牽引可能です。そのため、すでに軽自動車以上の自動車を持っているのであれば、小型キャンピングトレーラーを購入してすぐにでも遊びに行けます。
キャンピングトレーラーの4つの注意点
キャンピングトレーラーの購入を検討する際は、注意点についても十分に把握しておくことが大切です。
初めは運転が難しい
750kg以下であれば新たな免許取得が必要ないとはいえ、初めは運転が難しいと感じることが多くあります。特に難しいのはカーブとバックであり、カーブでは車体が角の電柱などに当たらないように大回りを心がける必要があり、バックでは車体の方向に気をつける必要があります。
駐車場所、保管場所に注意が必要
大型のキャンピングトレーラーは特に縦に多くのスペースを取るため、駐車場所や普段の保管場所に注意が必要です。特に出先では、停められる駐車場をなかなか見つけられないこともあります。目的のキャンプ場やRVパークへ一直線に向かい、駐車場ですぐに切り離して日中はヘッド車だけで行動するのがおすすめです。
高速道路ではスピードが出せない
高速道路で移動する際、他のキャンピングカーは乗用車と同じように法定速度で走れますが、キャンピングトレーラーは80km/hの速度制限を受けます。そのため、乗用車と同じ感覚で走ると到着するまでが遠いと感じることがあります。また、高速道路の利用料は多くのキャンピングカーが普通車扱いなのに対し、キャンピングトレーラーは中型車扱いとなって少し割増となります。
走行中は人が乗れない
キャンピングトレーラーは居住スペースの快適さが良い代わりに、走行中はトレーラーに乗ることができません。そのため移動中は全員ヘッド車か別の車に乗り、キャンプ場などでトレーラーの設備を使用することになります。その点キャンピングカーであれば、基本的には走行中でも居住スペースに乗ることができます。
キャンピングトレーラーの免許と運転について
ここでは、実際にキャンピングトレーラーを運転する際に必要なことについてご紹介します。
キャンピングトレーラーの運転方法
キャンピングトレーラーの購入を検討している方が気になるのは、運転の難易度ではないでしょうか。
キャンピングトレーラーの運転は思っているほど難しくはなく、前進については普通の車とほぼ同じ感覚です。カーブについても、後ろにあるトレーラーの感覚をつかむのに多くの時間は必要ないでしょう。
もちろん個人差はありますが、小型のキャンピングトレーラーであればそれほど心配する必要はないと言えます。
バックについては難易度が高く、ある程度の練習が必要になる可能性があります。なお、教習所で牽引免許の取得を目指す場合は、ほとんどがバックの練習になります。
大型のキャンピングトレーラーになると難易度は増しますが、前進やカーブ、ブレーキの感覚はそれほど変わりません。大型の場合は牽引免許が必要となるため、難しいバックについても教習所でしっかりと練習できます。
なお、実際に運転していてバック駐車などで操作に困ったら、ヘッド車とトレーラーを切り離しましょう。
小型のキャンピングトレーラーであれば、手で押して移動させることもできます。また、キャンピングトレーラーにはムーバーと呼ばれるオプションが付いていることがあり、これがあればラジコンに近い感覚でトレーラーを移動させることができます。
牽引免許の取得方法
牽引免許の中にも種類があり、トレーラーなどを牽引することのできる牽引免許、旅客運送のために必要な牽引自動車第二種免許、2,000kg未満のトレーラーに限定して運転できる牽引小型トレーラー限定免許があります。いずれも普通自動車や準中型自動車、大型自動車など、通常の自動車を運転できる免許を持っていることが条件となります。
教習所に通う場合は、すでに運転免許を持っているため学科教習はなく、最低12時間の実技教習を受けます。
一方、牽引免許は一発試験で挑むこともできます。試験代のみとなるため安価で済みますが、技能は自身で身に付けなければいけません。
キャンピングトレーラーに必要なヒッチメンバーについて
キャンピングトレーラーで走る際に必要となるのが、ヘッド車とトレーラーをつなぐ「ヒッチメンバー」です。
特に問題となるのはヒッチメンバーをヘッド車に取り付けるためのパーツで、日本の車だとオプションで付けられることはほとんどありません。そのため、キャンピングカーの販売店などに相談し、専用のヒッチメンバーを購入して付ける必要があります。
基本的には、アメリカ製のキャンピングトレーラーを使う場合はアメリカ製のヒッチメンバーを、ヨーロッパ製ならヨーロッパのものを使用します。
ヒッチメンバーの取り付けやメンテナンスは難しくありませんが、自信がなければ販売店などに相談しましょう。なお、車検の点検項目には入らない点に注意が必要です。
大型キャンピングトレーラーでキャンプをめいっぱい楽しもう
魅力的なポイントが多いキャンピングトレーラーですが、その分注意点も多くあり、購入を検討する際には十分な吟味が必要です。しかし、もし自身のやりたいキャンプやアウトドアレジャーにキャンピングトレーラーがぴったりなのであれば、最高の体験ができるはずです。今回ご紹介した魅力や注意点をぜひ参考に、自身に合うキャンピングカーやキャンピングトレーラーをよく検討してみてください。
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