安全運転で楽しもう!キャンピングカーの特徴と5つの運転のコツ
公開日:2020年3月6日 2021年12月13日 更新- カテゴリー:
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キャンピングカーは、車中泊に適した装備を整えることで快適な旅を実現できる車です。しかし一般車と比べると車体が大きいイメージがあり、自分でも運転できるのかと心配な方もいらっしゃるかもしれません。キャンピングカーの運転にはいくつかのコツがありますが、それらを押さえておけば、特別な技術は必要なく運転ができます。今回は、キャンピングカーの特徴や押さえておきたい運転のコツについてご紹介します。
キャンピングカーの運転の特徴
キャンピングカーの運転のコツを知るには、一般車と何が違うのか、あるいはどんな点が共通しているのかを把握することが大切です。
キャンピングカーは普通免許で運転できる?
キャンピングカーは一般車と比べて主に内装に大きな違いがありますが、運転免許証と運転可能な車のルールは一般車と同じく、乗車定員や最大積載量、車両総重量で変わります。
最大積載量や車両総重量については、法改正があったため取得時期により条件が変わりますが、普通免許で運転できる乗車定員は10人以下です。一般車であれば、ほとんどのバンやワゴン車までは運転できる乗車定員となります。
一方キャンピングカーは、就寝スペースなどを確保するために運転席と助手席より後ろ部分は架装されているため、架装前よりも乗車定員が少なくなっているモデルもあります。例えば、マイクロバスの多くは乗車定員が10人を超えるため普通免許で運転できませんが、マイクロバスをベースにした「バスコン」と呼ばれるキャンピングカーであれば乗車定員が10人以下に押さえられていることも多く、普通免許でも運転が可能です。
なお、最大積載量や車両総重量により普通免許では運転できないケースもあるため、気になるモデルのこれらのステータスはよく確認することが大切です。
キャンピングカーと一般車の共通点、違い
キャンピングカーと一般車の共通点として挙げられるのは、モデルによって車体サイズはさまざまだという点です。乗用車として使用できる車の中にも軽自動車からミニバンまで多くのサイズがあるように、キャンピングカーにも軽自動車をベースに作った軽キャンパーからバスコンまでさまざまなサイズがあるため、どれもが大きい車というわけではありません。運転に不安があったり、休日だけでなく普段の出勤などにも使いたかったりする場合は、車体サイズが比較的小さいモデルを選ぶという手段もあります。
キャンピングカーと一般車の違いとして挙げられるのは、車体の重量です。キャンピングカーは車内を居住スペースとして架装し、ベッドやテーブル、キッチンスペースなどを設置するため、同じ車体サイズでも重量は重くなります。そのため、車体が重いことを想定した運転を心がけることが大切です。
また、キャブコンと呼ばれる大型のキャンピングカーは、車内で人が立って歩いたり上部にベッドを備えたりするために車高が高くなっています。車高が高いと重心が高くなり、重量以上に車体が不安定になる他、車高制限のある場所での運転に注意が必要となります。
キャンピングカーを運転する際の5つのコツ
ここでは、キャンピングカーを運転する際に覚えておきたいコツをシーン別にご紹介します。
アクセル、ブレーキ
キャンピングカーは車体サイズに対して重量が重くなりやすいため、アクセルやブレーキ制動の強さは比較的弱くなります。なお、軽キャンパーやバンをベースにしたバンコンなど乗用車と変わらないサイズのキャンピングカーであれば、気になるほどの差はないと言えます。
キャブコン以上の大きなキャンピングカーに乗る際にはアクセルやブレーキ制動の強さが明らかに落ちるため、特にブレーキ時には早めのブレーキを心がけることが大切です。
カーブ
重心が高くなりがちなキャンピングカーは、カーブ時の遠心力に弱いという特徴があります。そのため、カーブを曲がる際は普段よりもしっかりスピードを落とし、不安定な走行にならないよう注意が必要です。スピードを落としてカーブを曲がれば慣性の力も弱まるため、外側に引っ張られるような不安感もなく同乗者が快適に過ごせます。
また、普段乗っている車より大きいキャンピングカーに乗る際には、カーブ時の周りの安全確認にも十分な注意が必要です。人との接触やバイクの巻き込みはもちろん、車体の奥行きが長い場合は隣のレーンを走る車にも配慮してカーブを曲がるようにしましょう。
駐車場
国産のキャンピングカーであれば、大型のキャブコンでも日本国内での走行を想定して作っているため過度に心配する必要はありませんが、駐車場での運転にも注意が必要です。比較的狭い駐車場では停められないことがある他、横と後ろを注意するあまり車体上部が看板などにぶつかってしまうケースも考えられます。
高速道路
重量が重くブレーキ制動が弱くなりがちなキャンピングカーは、法定速度の100km/hで高速道路を走ると事故の危険性が高まります。90km/h程度の遅めのスピードで走ることで、安全に走行することが可能です。人によっては、一般車に乗っている時のようなスピードで走れないことが気になることもありますが、特に大型のキャンピングカーは「ゆっくり走るもの」を割り切ることが大切です。
また、高速道路などで走っていると、隣を別の大型車両が通過したときに風圧で押し出されることがあります。突然そうなると若干恐怖を感じることもありますが、身構えておけば特に危険ではないため、安全のためにも常に周りをよく確認して走ることが大切です。
橋の上
大型のキャンピングカーで意外に気をつけなければならないのが、橋の上の横風です。重心が高く、横風を受ける面積の広い大型のキャンピングカーは思った以上に橋の上で不安定になります。橋に差しかかる前にスピードを落とすことで、横風の影響をある程度抑えることが可能です。
キャンピングカー同乗者の注意点
キャンピングカーの運転中は、安全のため、同乗者にも協力をお願いするべき点がいくつかあります。
キャンピングカーの内装はビルダーやモデルによってさまざまな個性がありますが、交通ルールは一般車と同じのため、同乗者は座席に座ってシートベルトを装着する必要があります。重量の重いキャンピングカーはブレーキやカーブ時に慣性の力を受けやすいため、シートベルトの装着は重要です。
また、8ナンバー登録のキャンピングカーや一部の例外を除き、走行中にベッドや横向きの座席に座ることは禁止されています。例外については登録時期によって変わるため、よく確認することが大切です。なお走行中に横向きシートに座れる場合でも、安全のためにシートベルトをしっかり装着することが大切です。
トレーラーの中を架装して使用するキャンピングトレーラーと呼ばれるタイプはヘッド車で牽引して走行しますが、キャンピングトレーラーの場合はそもそも走行中に乗車できません。走行中は全員ヘッド車に乗り、キャンピングトレーラーは目的地に着いてから使用することになります。
こうしてみるとキャンピングカーには意外と制限が多いように感じるかもしれませんが、走行中のルールは基本的に一般車と同じです。キャンピングカーは目的地に着いてから楽しむものだと考え、自身にぴったりだと思えるモデルを選びましょう。
安全運転で楽しいキャンピングカーライフを送ろう
キャンピングカーは車体の重量が重く、モデルによってはかなりの大型ですが、安全運転を心がけることが大事である点は一般車と同じです。一般車と違う点を正確に把握し、いくつかのコツを押さえることで、楽しいキャンピングカーライフを送ることができます。
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