キャンピングカーで暮らすことはできる?必要な費用・検討したいポイント
公開日:2024年2月16日- カテゴリー:
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家を持たず、キャンピングカーだけで日本中を旅行する暮らし。行先や時間に縛られない自由な生き方に憧れつつも、「本当に実現できるのか」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、日本でもキャンピングカーだけで生活することはできます。実際に実践しているオーナーたちもいます。
ですが、長年続けるためには「コツ」が必要なのも事実です。
今回の記事では、「キャンピングカーで暮らすには」をテーマに解説します。〈家を持たず、キャンピングカーの車両内で生活するケース〉を想定しています。
記事前半では必要となる費用や手続き、記事後半には実際に暮らすための検討ポイントについて紹介します。
憧れの生活を満喫するためにも、ぜひ参考にして下さいね。
【1】キャンピングカーで暮らすには【費用・手続き編】
最初に、キャンピングカーで暮らすための費用や手続きについて解説します。金銭や法的トラブルに巻き込まれないよう、現実的な部分をしっかり確認しておきましょう。
費用(1)生活費
キャンピングカーでの生活費は、どのような暮らしを送るのかによって大きく異なるので、一概には言えません。
ですが、自宅で暮らしていたときよりも全体的に増える人のほうが多い傾向です。
1ヶ月当たり、最低限下記の費用が必要になります。
- 品目:金額
- ガソリン代:12,000円〜
- 駐車場代:5,000円〜
- 通信費:6,000円〜
- 食費:40,000円〜
- 雑費:30,000円〜
- 合計:最低10万円
ガソリン代・通信費・駐車場代などは、どの人にとっても削れない費用です。原油の高騰と直結しているので、多めに計算しておくことをおすすめします。
暮らし方によってかなり違いが出るのは、食費やコインランドリー費、銭湯代などです。
キャンピングカーは家に比べて水や食材の買いだめをしにくいので、自炊の回数が減り、その分食費が増えてしまう人が多いようです。
費用(2)車両維持費
車両維持費や税金は、車両ナンバーによって異なります。本記事では、キャンピングカー用途の特種用途自動車である「8ナンバー」を想定しています。
8ナンバーの車両維持費には、少なくとも下記の費用がかかります。
- 項目:費用(※2年に一度)
- 自賠責保険(特種用途自動車):16,850円(軽自動車)、34,900円(8ナンバー)
- メンテナンス代:20,000円~
- 車検費用:約100,000円~
(車検費用=自賠責保険・メンテナンス代・印紙代・検査代行手数料などの合計金額)
費用(3)税金3種類
キャンピングカーでの暮らしに必要な税金は、住民税、自動車税、自動車重量税の3種類です。住宅にかかる固定資産税がなくなるため、一戸建てに住むよりも税金は抑えられます。
ここでは、自動車税、自動車重量税について解説します。
自動車税
8ナンバーの自動車税は、下記の通りです。
- 自動車税:金額
- 1~1.5L:27,600円
- 1.5~2L:31,600円
- 2~2.5L:36,000円
- 2.5~3L:40,800円
自動車重量税
8ナンバーの車検は、2年に一度です。自動車重量税はそのタイミングで納めますが、普通自動車の約50%の金額であることが一般的です。
- 1t以下:8,200円
- 2t以下:16,400円
- 3t以下:24,600円
手続き(1)住民票
キャンピングカーでの暮らしを始める際に、最も重要な手続きの一つに「住民票」があります。
車両で移動するので、それ以降の住民税は「住民票のある市区町村」に納めます。
現在の日本は、住民票をキャンピングカーの車両に設定することはできません。そのため、家族や知人の「同居人」という扱いにしてもらう必要があります。
金銭に関することなので、トラブルを避けるためにも、できれば家族に依頼しましょう。
手続き(2)郵便・宅配便
郵便や宅配便は、全国の様々な場所で受け取れます。コンビニや運送会社の営業所などを指定することもできるので、あまり不便は感じないでしょう。
【2】キャンピングカーで暮らすには【検討ポイント編】
実際にキャンピングカーで暮らすための「検討ポイント」について解説します。
トイレや駐車場、それに食事など、自宅では当たり前にできることもキャンピングカーではすべて工夫が必要です。
自分がどのような暮らしを送りたいと考えているのか、ぜひ一つ一つイメージしてみて下さいね。
(1)トイレ・お風呂
家を手放してキャンピングカーのみで暮らす場合は、車両内にトイレやお風呂を設置できるモデルを選ぶオーナーが多い傾向です。
「1人で入れるお風呂が生活必需品」という場合は、設置をおすすめします。
お風呂を設置しない場合は、旅行先の入浴施設や、マンガ喫茶やネットカフェのシャワーなどを使用することが一般的です。
日本は、いたるところに温泉のある「温泉大国」です。移動ルートに温泉を見つけるのは難しくないでしょう。
トイレやお風呂は、車両製作費やランニングコストと直結する部分でもあります。ぜひ細かく計算しておきましょう。
(2)駐車場
キャンピングカーは、毎日移動ルートに駐車場を確保しておく必要があります。RVパークやオートキャンプ場などが一般的です。
有料駐車場やパーキングエリア、サービスエリアは、原則的に仮眠のみを許可していることが多く、車中泊を禁止しているケースがほとんどです。
利用する場合は、規約をしっかり遵守しましょう。
なお、道の駅での車中泊はマナー違反です。
キャンピングカーは周囲の関心を引きやすいので、トラブルを未然に防ぐためにも、普通車以上にモラルある行動を心がける必要があります。
(3)洗濯
洗濯は、コインランドリーを使用することが一般的です。全国的に増えてきているので、移動ルートで見つけることは比較的簡単です。
キャンピングカーで暮らす場合は、最低でも1週間分の衣服が必要です。
(4)インターネット環境
キャンピングカーでの暮らしにも、インターネット環境は必須です。外部との連絡、移動ルート、各種施設の位置など、調べることはたくさんあります。
車両内で使用するWi-Fiのメリット・デメリットは、下記の通りです。
- モバイルWi-Fiルーター:こまめに充電する必要はありますが、室内外問わずインターネットを使用できます。
- 車載用Wi-Fiルーター:車両内にWi-Fi環境を構築できます。データ通信容量無制限なので、仕事でも使用する場合に、特におすすめです。
- フリーWi-Fi:施設内でインターネットを使用する場合におすすめです。
(5)食事
食事には、「自炊+たまに外食」「食品を購入」「外食中心」といった様々な組み合わせがあります。ぜひキャンピングカーで暮らしているオーナーの経験談を参考にしてみて下さい。
食事の内容によって、車両をバンタイプにするかキッチン付にするかも変わります。また、生活費の中でも増減しやすいポイントなので、よく検討しましょう。
まとめ:キャンピングカーで暮らす前に まずは数週間ほど経験してみよう
長年キャンピングカーでの旅行を続けている人にとっては、車両内で「暮らす」というのはそれほど非現実的な夢ではないのかもしれません。
ですが、実際にキャンピングカーで暮らす前に、必ず数週間以上しっかり試してみることをおすすめします。
そして、本当に理想に近い暮らしができるかどうかをよく確認しましょう。
キャンピングカーのみの暮らしに切り替えると、日常生活・金銭面ともに大きな変化が起こります。
特に、長年住んできた自宅を手放そうと考えている人は、必ずデメリットも一つ一つ検討してみて下さいね。
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