キャンピングカーの高さはどれくらい?構造要件や運転時の注意点
公開日:2025年2月28日- カテゴリー:
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キャンピングカーは、自動車を改造して居住設備を設置した自動車です。ベースとなる自動車によっても多少差がありますが、一般の乗用車より車高が高い商品が主流です。
「キャンピングカーの高さはどのくらいあるのか?」「車高が高いと運転がしにくいのでは?」と思っている方もいるでしょう。
本記事では、キャンピングカーの一般的な高さや運転する際の注意点を紹介します。
キャンピングカーの高さはどのくらい?一般的な車との差も解説
キャンピングカーの高さは、種類によって異なります。主なキャンピングカーの種類と高さの違いは、以下のとおりです。
- キャブコン(トラックの荷台に住居を乗せたタイプ):高さ2.6m以上
- バンコン(バンを改造したキャンピングカー):高さ2.4m程度
- バスコン(マイクロバスを改造したキャンピンカー):高さ2.6m以上
- 軽キャンパー(軽自動車を改造したキャンピングカー):高さ2m以上
一般的な自家用車の高さが1.9mなので、約10㎝~1m高くなります。特に、キャンピングカーとしてよくイメージされるキャブコンは、高さが3mを超えるものもあります。
車高3m以上といえば、中型~大型バスと同様です。
車幅はキャブコンも軽キャンパーも2m前後ですが、その代わり、長さは軽キャンパーでも3.5m、キャブコンやバスコンは5mを超えます。
つまり、キャンピングカーは高さと長さがある車といえるでしょう。
キャンピングカーの構造要件を解説
キャンピングカーは、国土交通省によって以下のような構造要件を備えることが定められています。
- 就寝設備
- 水道設備
- 炊事設備
- 一定の室内高
キャンピングカーの高さに関係ある構造要件は、室内高です。キャンピングカーの室内高は、調理台の高さが850mm以下の場合は天井の高さは1200mm、850㎜を超える場合は1600㎜と定められています。
また、キャンピングカーは一定の長さをもつ就寝設備や水道設備等を備えていなければなりません。加えて、自動車に設備を搭載する際、幅を広くすると一般車道を走れないため、ある程度ゆとりをもって設備を納めるスペースを造ります。
キャンピングカーを運転する際の注意点
キャンピングカーは構造要件によって、一般的な自動車より高くて長いのが特徴です。
ここでは、キャンピングカーを運転する際の注意点を紹介します。
スピードを出し過ぎない
高さがあるキャンピングカーの場合、横風だけでなく地面の凹凸に弱いというデメリットがあります。一般的な自動車を運転する感覚でスピードを出しすぎると、横風を受けたりわずかな凸凹に車輪が引っかかったりして、横転する恐れがあるでしょう。
特に、高速道路など遮蔽物がない場所は横風の影響をまともに受ける可能性があります。
また、キャンピングカーはベッドや給排水設備、キャンプ用の荷物などを積んでいるので通常の車より重量があります。そのため、ブレーキの制動距離が長くなり停車するまで時間がかかりがちです。
さらに、急ハンドルをきったり急ブレーキをかけたりすると、横転の危険性が高まるので注意しましょう。運転に慣れている方でも、一般的な自動車とは感覚が異なるため、運転する際は安全運転を心がけましょう。
車高の高さを意識する
キャンピングカーを運転する際は、車高の高さを意識してください。特に都市部で高架下をくぐる場合や、立体駐車場を利用する場合に注意が必要です。
高架や立体駐車場の高さ制限は1.5m~2.1mまでです。大型バンなどは通れないところも珍しくありません。
しかし、軽自動車や高さ2mまでの車を普段運転している方は、ついいつもの感覚で高架下をくぐってしまうと、軽キャンピングカーの場合天井に傷がつく恐れがあります。
また、郊外に出た際も車高がいつもより高いと感覚がつかめません。特にキャブコンは前はよく見えますが、横は見えにくい傾向があります。信号待ちで停車した際、横にバイクや自転車、歩行者がいると見えない可能性もあるでしょう。
それを防ぐために、キャブコンにはたくさんのミラーがついています。発進する際はすべてのミラーを確認し、安全運転に努めましょう。
駐車場を探す際は注意する
キャンピングカーは高さだけでなく長さもあります。特に、キャブコンは5m以上長さがあるため、一般的な駐車場には駐車できないケースもあるでしょう。
近年はキャンピングカーを利用して車中泊を楽しむ方も増えていますが、道の駅やコンビニの中には大型車を停めるスペースがないところもあります。コンビニなど短時間の駐車ならば少々頭が出ていても大丈夫ですが、10分を超える駐車をする場合は大型車用の駐車場があるところを探してください。
コインパーキングもキャンピングカーを利用できないところが多いです。また、キャンピングカーでの車中泊を禁止するコインパーキングも多いため、都市部でキャンピングカーを運転する際は、あらかじめ駐車できる場所を調べておきましょう。
キャンピングカーの駐車場所としては、道の駅の大型車両の駐車場や、RVパークがおすすめです。特に、RVパークはキャンピングカー専用の駐車場なので、余裕をもって駐車できます。車中泊をするならば、RVパークを探しましょう。
輸入キャンピングカーは特に注意が必要
アメリカやヨーロッパから輸入したキャンピングカーには、国産のキャンピングカーよりもさらに大型のものもあります。
大型のキャンピングカーはたくさん荷物が搭載できたり大人数で乗車できたりといったメリットも大きいですが、運転の難易度は上がります。
キャンピングカーを初めて運転する場合は、できるだけコンパクトなものを選ぶことをおすすめします。また、キャンピングカーの販売会社の中には、運転講習を行っているところもあるため、利用してみると良いでしょう。
下記の記事では、キャンピングカーを運転する際のポイントについて解説しているので、こちらも是非ご覧ください。
危険性を知って安全運転!キャンピングカー運転の9つのポイント
まとめ
キャンピングカーは、普通車の0.1m~2m以上の高さがある車両が一般的です。技術の進歩により、大型車でも運転がしやすい車が増えていますが、一般車両の感覚で運転すると事故につながる可能性があります。
そのため、運転する場合はスピードの出しすぎに注意し、出来るなら近場を走って本番前に運転に慣れておきましょう。そうすれば、安心して運転できます。