手間も楽しもう!キャンプを一段と楽しくするスキレットの使い方
公開日:2021年3月26日- カテゴリー:
キャンプと言えば、普段の生活ではなかなかできない凝った料理やアウトドアならではのレシピを楽しめるのが魅力の1つ。そんなキャンプご飯を盛り上げてくれる調理器具が、「小さいフライパン」を意味するスキレットです。今回は、スキレットの魅力やお手入れ方法などについてご紹介します。
スキレットの概要
スキレットは、鋳鉄でできた小型のフライパンのことです。形状はまさにフライパンと同じで、深いタイプなど形状にもいくつかのバリエーションがあります。
スキレットはキャンプ定番アイテムの1つ。鋳鉄製のため、アルミ製やステンレス製に比べて取り扱いには難しい面もありますが、料理を美味しく作れるという特徴があります。また、深い黒色をしたスキレットは見た目がおしゃれで、おしゃれキャンプのためのキャンプギアとしても人気があります。
それでいて、キャンプ専用の道具というわけではなく、家で使うことも可能。IHクッキングヒーターで使えるタイプのスキレットもあるので、オール電化の家庭でも家でスキレットを使うことができます。
キャンプが楽しくなるスキレットの魅力
スキレットには、普通のフライパンにはないさまざまな魅力があります。
テーブルの上が華やぐ
上記でも触れたように、スキレットは鋳鉄製のため深い黒色をしていて、おしゃれでかっこいい見た目をしています。加えて、基本的には小型であり取っ手もそこまで大きくないため、調理した後そのままテーブルに出すことができます。スキレットの上では料理の鮮やかな色彩も映えるので、テーブルの上が華やぐという魅力があります。
スキレットは鋳鉄製が一般的ですが、ホーロー製や耐熱陶器製のタイプもあります。ホーロー製は色もカラフルなので、食卓をカラフルに彩ることも可能です。
肉料理を中心にいろいろな料理が美味しくなる
スキレットは鋳鉄製のため、熱伝導率が高く、赤外線効果を持ちます。そのため、肉料理との相性が特に良いと言われており、赤外線効果を駆使してジューシーで美味しい肉料理を作ることができます。使い勝手としてはフライパンと同じなので、焼く・炒める・蒸す・揚げるなど、さまざまな料理に使えます。
キャンプでは料理に使ったスキレットをそのまま食卓に並べることも一般的。スキレットは蓄熱性が高いため、皿に盛るよりも料理の熱を保つことができ、美味しい料理を冷める前に食べられるというメリットもあります。
キャンプで作れる簡単で美味しい料理については、以下の記事にてご紹介しています。
キャンプの醍醐味!簡単に作れて美味しいキャンプ料理をご紹介
面倒なお手入れも楽しむ
スキレットはアルミ製やステンレス製のフライパンと違い、後にご紹介する「シーズニング」というお手入れが必要です。初めて使う前には入念なシーズニングが必要なだけでなく、使い終わった後のお手入れも重要で、怠るとすぐに錆びて使えなくなってしまいます。
一方で、この面倒なお手入れを楽しむというのもスキレットの魅力の1つ。手がかかるからこそ、1回1回使うごとに愛着が湧き、大切なキャンプギアになるはずです。スキレットは使うごとに風合いが変化し、手に馴染んでいく点も魅力です。
スキレットの選び方
スキレットは鋳鉄製のため、同じサイズの一般的なフライパンに比べるとずっしりと重く感じます。そのため、キャンプで使うぴったりサイズを選ぶことが大切です。
1人で使う場合は、小さいタイプで十分でしょう。家族や友人同士で1つの皿を囲みたい場合は、大きめのスキレットを選びます。
形状で選ぶというのも選び方のポイントです。スキレットはどれも取っ手が短めに作られていますが、中でも特に短いものもあり、収納性に優れています。
他には、両手で扱う鍋タイプ、深型のタイプ、円形ではなく四角形になっているタイプなど、アウトドアメーカーや調理器具メーカーからさまざまなスキレットが出ているので、好みの形状を選びましょう。
お手入れのしやすさで選ぶこともできます。次にご紹介するシーズニングは愛着が出る一方で面倒な作業でもありますが、シーズニング不要のタイプもあるので、あまり作業時間をかけたくない場合はそういったタイプを選ぶことができます。なお、そのようなタイプでも普通のフライパンに比べるとお手入れが必要なため、キャンプの手間を極力減らしたいという方はスキレットとは別の調理器具を使うのが良いでしょう。
スキレットの「シーズニング」とお手入れについて
アルミ製やステンレス製に比べて錆びやすいスキレットは、初めて使う前に行うシーズニングと使った後のお手入れが欠かせません。しっかりとメンテナンスをすることで、キャンプのお供として長く使い続けることができます。
しかもスキレットは、使い続けて何度も手入れを行ううちに、艷やかな黒光りのする「ブラックポット」に変化していきます。買ったばかりの見た目とは異なりかっこいい見た目になるので、せっかくスキレットを買うなら、ブラックポットになるまで使い込んでみましょう。
シーズニングの手順
シーズニングは、出荷時にスキレットに塗られている錆止めの塗料を剥がし、料理が焦げ付かないための油のコーティングをほどこす作業です。
1. 洗剤で洗って塗料を落とす
まずは洗剤を使ってスキレットをくまなく洗い、錆止めの塗料を落としていきます。スポンジなどではなく、タワシを使うのがおすすめです。スキレットで洗剤を使うのは最初のこの1回だけで、以後使うことはありません。
塗料がちゃんと落ちたかどうか確かめるには、スキレットに水を入れて沸騰させます。油が浮いてくるようならまだ塗料が残っているので、浮いてこなくなるまで洗いましょう。
2. すぐに拭いて火にかけて乾かす
塗料をしっかり落としたら、乾いた布ですぐに水気を拭き取り、火にかけて乾かしていきます。火にかけて乾かさないと、すぐに錆びやすくなってしまいます。
焼きがしっかり回ると白っぽくなるので、取っ手も含め全体がそうなるまで火にかけます。スキレットはとても熱くなるので、取り扱いには十分注意しましょう。
3. 油をまんべんなく塗る
料理用の油をたらし、キッチンペーパーなどを使ってまんべんなく塗っていきます。この油が錆止めになり、また料理の焦げ付きを防ぐ効果があります。
4. 弱火で油を乾かす
油を塗ったら弱火にかけ、乾かしていきます。油が焼けると茶色になり、煙が出なくなるので、そうなるまで乾かします。
4と5の工程を数回繰り返します。
5. くず野菜を炒めて臭い取りをする
油のコーティングが終わったら、鋳鉄の独特の臭いを消すために野菜を炒めます。この野菜は食べられないため、くず野菜を使うようにしましょう。
野菜を捨てたらまた薄く油を塗り、空焼きしたらシーズニングは終了です。
毎回のお手入れの手順
スキレットは、キャンプや家で1回使うごとにお手入れをしましょう。
1. タワシで汚れを落とす
まずはタワシと水を使って汚れを落としていきます。このとき、洗剤を使ってはいけません。食洗機や乾燥機に入れるのもNGです。汚れがなかなか落ちないときは、スキレットに水を入れて沸かし、汚れを浮かせます。
2. すぐに拭いて火にかけて乾かす
汚れを落としたら乾いた布ですぐに水気を拭き取り、火にかけて乾かします。
3. 油を薄く塗る
よく乾いたら、油を薄く塗ってお手入れは完了です。油は錆止めになるので特に拭き取らず、この状態で保管します。
スキレットを大切に使おう
高い熱伝導率と蓄熱性のおかげで、お肉を始めとした料理を美味しく作れるスキレット。見た目のおしゃれさもあって、キャンプの定番アイテムの1つです。
買った直後のシーズニング、使った後のお手入れが大変なアイテムではありますが、大切に使うことで愛着も湧いてきます。手間も楽しむキャンプの相棒として、スキレットをぜひ使ってみてください。
その他のキャンプの荷物や、その上手なまとめ方については以下の記事にてご紹介しているので、あわせてご覧ください。
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